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【社会】

汚染砕石 民家基礎にも使用

 福島県浪江町の計画的避難区域内の砕石場の石が使用された新築マンションで高い放射線量が測定された問題で、同県二本松市は十九日、同市の業者が施工した福島市内の民家の基礎部分にもこの石が入ったコンクリートが使われ、一階で屋外より高い放射線量が測定されたと発表した。

 県は同日、本宮市の河川改修工事現場でもこの石が使われ、周囲より高い毎時一・〇一〜一・二五マイクロシーベルトが測定されたことを明らかにした。

 県と国は二十日、出荷元の双葉砕石工業の砕石場を現地調査し、線量測定やサンプルの採取などを行う予定。

 福島市内の民家は、施工業者による計測で屋外が毎時〇・二マイクロシーベルトだったのに対し、一階室内では〇・八〜〇・八五マイクロシーベルト、床のコンクリート面は一・五〜一・九マイクロシーベルトだった。民家は現在入居中という。

 二本松市は東日本大震災以降に市が発注した道路など公共工事二百二十四カ所の放射線量を測定。周辺より線量が高かったのは、既に判明している同市岡ノ内地区の農業用水路のコンクリートのみだった。県によると、本宮市の河川改修工事現場の周囲の線量は〇・三〜〇・四マイクロシーベルトだった。

 県は来週にも、東京電力福島第一原発事故による警戒区域、計画的避難区域、特定避難勧奨地点周辺などの砕石場二十五カ所、砂・砂利採取場所三カ所についても現地調査を始める。国と連携して流通先も調べる方針。

 賃貸マンション運営大手の大東建託は、県内で建設した賃貸建物九棟で浪江町の砕石場の石を使っていたことを明らかにした。

 

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