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2012年1月19日(木) 19:14 |
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ノリの色落ちを防げ、ダム緊急放流
ここ数年深刻化している養殖ノリの色落ち問題です。 岡山県内では、今年もノリの色が薄くなってきているとして19日、瀬戸内海に流れ込む吉井川の上流・苫田ダムの緊急放流を行いました。 ノリの色落ちは出荷価格にも大きく影響するだけに、生産者は頭を抱えています。
岡山市の犬島沖の瀬戸内海では養殖海苔の収穫は今が最盛期、岡山市東区の九蟠漁協の赤枝義章さんの船も夜明けとともに海苔の刈取り作業です。 10月に網に種を植え付け、先月から収穫が始まった海苔。 しかし、引き上げられる海苔は、ここ数年確実に色が薄くなってきているといいます。 作業場で加工した海苔は、1枚20円〜30円で出荷していました。 今では1枚9円から12円と半額以下となってしまいました。 なぜ海苔の色落ちが発生してしまうのか。 原因は、ここ数年海水温が上昇し、海中の植物プランクトンが増加、そのプランクトンが海苔の栄養分となる「栄養塩」を食べ尽くしてしまうためです。 ノリの色落ち対策をと、漁協からの要請を受けた岡山県は19日、この海に流れ込む吉井川の80km上流にある苫田ダムの水を緊急放流。 河川に留まる栄養分を海に流し込もうという訳です。 ここ数年は、この放流がないと今以上に激しく色落ちし、商品として出荷できない状態だといいます。 九州地方や兵庫・香川などに次ぐ海苔の産地・岡山県。 しかし、燃料代の高騰、生産者の高齢化に、ここ数年の海苔の色落ちが追い討ちをかけ、生産を断念する業者も増えてきています。 色落ちが岡山のノリの生産を揺るがしています。
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