Feb 04.2006


朝4時に目が覚めた。
寒くて。
こっちは、エアコンではなくてなんというのアレは、壁にくっついてる板状ヒーターなんだけど、部屋にあるふたつのヒーターのうち1つが動いていませんでした。どういじっても動きません。…壊れてる。コートを着てふとんにもぐってみたけれどそれでも寒かった。こっちは朝7時半くらいにならないと明るくならなかった。これでも明るくなってきた方だって言ってましたが。朝ごはんを食べた後「ヒーターが動かないんですけど」と言ったら「OK直しとくわ」の即答。直ってなさそ…と信用せずに出かけました。


今日はその父の知り合いのEさんを訊ねる日。お昼くらいに着くようにする、と約束してたので、それまでせっかくNotting Hillの近くにいるのでPortbello Market(ポートベローマーケット)へ行く事にした。

市場へ行く途中。


アンティーク市はほんとに面白い。イギリスのアンティークってほんと星の数ほどあるんですね。ほんとは片っ端から買っちゃいたかった!普段はここは野菜市場みたいですね。

こういう風景外国ならではだよなぁ



リベラのコスプレもいました(違)


スタンプのアンティーク。ちっさいスタンプをちょっと値切って買いました。


色んな缶が売ってた。これ全部ほしい〜!いっこ買ってから写真とっていい?って聞いたらこんなポーズされました。不機嫌そうだけど優しいおっさんでしたよ。買った缶にはたばこのカスが残ってて、洗う気ねぇんだなと思いました(笑)。


しかししばらくすると土曜日なのでもんのすげー人でごった返しました。
ここにいる人達、ほっとんど観光客です。英語が聞こえなかった…



お菓子も少し買いました。
実は絵にも描いたことがあるこの少年がくわえてるチョコのお菓子実際にあるんです。

ちなみにペンギン柄です。わーい実物を買えた!しかもいつのまにか値切ってた。「これとこれください」と出したら店のオッサンが「もうひとつ取りなよ」とか言って来て、3袋で安くなるとかなのかなとは思ったけど「ええ?いっこでいいっすよ」と言ったら£1にまけてくれました。多分£1.03だったもの。しかしおみやげにしちゃったんで実は食べられないまま終わった…

色々買いました。アンティークのボタン(外国のボタンってほんとかわいいからドイツでもバカ買いした)も買ったんですが、それが入れられた袋をよく見てみたら袋の底にパンかすが… おっちゃ〜〜ん、売り物を食べ終わったパンの袋に入れんなよ〜〜〜!!(愛)。日本だったら即効クレームですよね。ほんと日本人って細かい事を気にしすぎるよなーって事に気づかされます。山の手線が3分遅れたからってなんだっつうんだ。


お昼頃Notting Hill GateからEさんのいるWest Ruislipへ向かいました。さぁ初めてTUBEのゲートをくぐったぜ。Oyster CardはまんまSuicaと同じ使い方でした。TUBE(地下鉄)といっても中心地以外はずっと地上を走っていました。イギリスの住宅のあの裏庭がたまりません。「ジェイミーの消えた庭」をすっげー思い出しました。

Eさんと合流してお昼をご馳走してもらったあとはいよいよOxford(オックスフォード)へ。何故Oxfordって。別に理由はない。ほんとです。学園都市で学生がいっぱいいるからとかそんな理由じゃありませんってば。

車でだいたい1時間もかからずにいけました。高速道路を使いました。ウオオォオ…イギリスの道路!イギリスの道路ー!日本と似てる。何故イギリスだけ左車線なのかはわからないけど、日本はイギリスの真似をしたそうですよ。えらいぞ日本。もしかしてそれ決めたの私の前世かもしれねーな。しかしイギリスって高速道路も無料なんだってね、超うらやましい。そこんとこも真似しないのかい日本。「その代わり消費税が高いから」とか言うけど…でもやっぱうらやましいぞ。

高速道路から。

見てくださいよこの天気の悪さ!これ真昼ですぜ。私がどんだけ興奮してるか分かりますか。高速道路を撮る私を横からクスっと笑うEさん。ああ笑うがいいさ。でもお父さんに報告はしないで。
「春になるとすごく綺麗で色鮮やかになるし、観光客もどっと増えるけど、私はこの、分厚い雲とこういう木のこういう風景が、すごく『イギリスらしいなぁ』って思うんだよね」
Eさんは言う。私もそう思う。イギリスは灰色だと思ってた。なんか雰囲気とか人も含めて。そんな映画ばっかみてるからかな。昔はもっと暗かったみたいです、雲が厚いせいで。今日の空なんかはすこし青みがかってて明るいでしょ?だって。…え、う、うん…。……わかんねーよ、十分暗ぇーよチキショー!


Oxfordへ着いて困ったのは駐車場でした。ねぇ。外国に駐車場なんてものはほとんど存在せず路上脇にとめるのが当たり前ですが(ちゃんとお金はとる)、そこがびっちりでした。そして中心地から少し離れた所にやむなく駐車。1時間で£1.50だったか…約300円。高い
「1時間ぐるっとまわってから、そのあとはMarlow(マーロウ)に行こう。」
え?なんか言ったこの人?マ、マーロウ?つかあのOxford1時間?でも案外こじんまりとしてるから大丈夫かな?そのつもりで言ったんだよね?
しかしすげー。中世の建物が目の前にたくさん飛び込んでくる。こんな所で勉強できるなんて…うらやましい!ってかまぁ私だったら勉強というか、授業をコッソリ抜け出して路地裏で違うカレッジの仲間と落ち合い悪ふざけをするタイプですけどね。その前にオックスフォード大学なんて入れるわけがないだろなんていう現実的ツッコミは今の私の前には通用しませんのでよろしく。
車から一番近いところにあったカレッジはKable College。うーん、知らないな、聖歌隊が有名じゃないと知らないんだよ。

Kable College に潜入。入ってよかったのかな。ドアとか全部開いてたから入ってみたかったけど
それはさすがに学生オンリーだろと理性が私を止めた。あーあ…なんだよこれー?!



このカレッジの向かいにはUniversity Museum of Natural Historyが。ほー、ここは何だろうか。…入ってみると、いきなり恐竜の化石がー!?わ、わ、わ!なるほど、自然史のミュージアムなのね!(そう書いてあるだろうが)石の階段で吹き抜けになってる2階に上がると、そこにはおびただしい数の虫の標本が!

虫ってどうも苦手で蝶々も近くでは見られない。
なのに…なのに目の前で見るそれをものすごく美しいと感じました。写真には撮らなかったけど蜂とか昆虫の標本もたくさんあって、本来なら怖気が走るはずなのに、見とれました。2階へあがる階段の踊り場には一枚の絵かと思うほど大きな額縁に数え切れないほどの標本が飾られてた。私はほんと自分のこの感情にびっくりしました…、こんなに気持ち悪いはずのものが何故こんなにきれいだなんて思うんだろ…。何だろう、何であんなに美しいんだろう!ここすごい!!感動!!!
「駐車の時間があるから、急いで町を回って、余った時間でここにまた戻ってきてじっくり見よう」
え!?な、・・・うん、まあしょうがない!とりあえず知ってるカレッジは見てみたいんだ。知ってるカレッジって?New CollegeとChrist ChurchとMagdalen Collegeですよ。ここは見たい! 売店のお兄さんに(学生かな(鼻血))オックスフォードの地図を見せて、ここからクライストチャーチまでどのくらいかかるか聞いた。このマップ、£1もしやがる!フリーで置いとけチクショウ!!
「クライストチャーチならー…歩いて15〜20分かな。」
すると隣に現れた友人と思われるお兄さんが「手を振って走ったらね!」と走るフリして笑顔で言った。そんな事すると恋しちゃうからやめてください。

路地、大通り、路地を抜けてクライストチャーチを目指します。あっ、ここ写真で見たことあるぞー!

その時どこかの鐘の音が。ウアアァア鐘の音ってだめ大好きなんですってぇえ(腰砕)。しばらくするとクライストチャーチの裏門発見!裏門だけどいいだろ、入っちゃえ!!

うあああ、フィールドがぁああ!

ここでまさに学生がフットボールやらクリケットやらやるんですね…

いまやハリーポッターのロケ地として有名になったクライストチャーチ(外観は少し修復工事中でした)。ここはカレッジのひとつですが「College」という単語はつきません。なんでだっけ。不思議の国のアリスの生みの親ルイス・キャロルの出身校ですね。って、え、入場料払うの!?ふとEさんを見ると「そろそろ車に戻らないと」 ええええええアンタいま着いたばっかりじゃねぇかああ(泣)!!しかし駐車時間を過ぎたら罰金です。即その場を後にしました。門の前で写真だけ撮って。…うわぁすっげぇバカっぽい…。さよならクライストチャーチ…。一瞬見えた感じでは入場料£10ほどしたような…。気のせい?たけーなオイ…

聖歌隊余談ですが、ここの聖歌隊の歌声はそりゃもうイギリスいち繊細です(と私が勝手に言ってるんだが)。清く柔らかく優しい歌を歌わせるならここです。礼拝はいつも5分遅れて始めるという伝統があるようです。ちなみに私が初めて聴きに行った聖歌隊のコンサートがここでした。


その後ほぼ走って車に戻りました。
Museum?戻りませんでしたとも。New College?Magdalen College?ああ、車で通りかかったらたまたまありましたね。New Collegeのプレートを見て興奮しましたが時速40キロで通り過ぎてゆきました。

オックスフォードを一時間で回るなんて、バカです。

…く、くそ…。連れて来てくれたEさんには悪いけど…、今度はひとりで行きたい。一日かけて平日に!!だってそういえば土曜日って学校休みじゃない、制服がいるわけがなかった!!え?そうですよ制服を見たかったんですよ!Eさんはそこまでオックスフォードには期待してなかったようです。オックスフォードに行く前からウィンザーとかヘンリーとか言っていたからな…。ヘ…ヘンリーはね、その、そういう時期に行きたいですよね、そういう催しがある時にさ…。そして流されてゆく花を追いかけてロンドンまで行ってしまうのさ…。 ってまぁ別にイギリスならどこだって私はいいんだし嫌なら嫌って言ってくれよ(ボソ)。でも思った以上に素敵なところだと思ったらしく、ここで勉強していいって言われたらめちゃくちゃがんばるだろうなぁと言っていました。…ほれみろ…!
でも多分イギリスってヨーロッパの大陸側の国よりは、景観気にしないよね。ヨーロッパからの観光客で、オックスフォードの古い街並みが完璧に守られているって感じる人、ほんとにいるかな?
余談つづきですがそういえばドイツのケルンは大聖堂が世界遺産だけど、なんと危機遺産に指定されたそうですね。ケルン大聖堂と同じくらいの高さのビルが出来てきてて、景観が壊れてきているからだそうで。…意外だな。なんとなくドイツは建物や街並みの美観にはうるさいと思ってたんだけど。


こんなはしゃいでる私ですが実はすごく気分が悪かったです。特に車に乗ってる時。車酔いとかではなくて何故だか内臓が貧血を起こしたような感じになってました。なにこれ(涙)。うぉお辛い…。でもそんな事言ったらホテルに戻される。疲れたフリして寝て辛さから逃げました。

起きるとマーロウに着いたところでした。ここはテムズ川の上流にあたるところなんだそうです。上流といってもとても大きくてゆったりした川が流れてました。白鳥が気持ちよさそうに浮かんでました。そういえばテムズ川、私いまここで初めて見た。
感動でブレたってことにしておこう写真

ここは素晴らしく落ち着いた静かで素敵な田舎町でした。川沿いに教会があり、墓地と川が向かい合っていました。・・・耳を澄ますと、教会からなにやら音楽が。それもロック。な、なんだぁ?
すると、教会の入口に立ってたおばあさんが突然話しかけてきました。
「旦那がここに入ってっちゃって待ってるの。いま中でビートルズの曲の演奏会の練習をしてるのよ」
え〜!と思って中をのぞいてみました。

中ではブラバンがビートルズの曲の演奏をしていました。正直へただった(愛)。こういうローカルな集まり、素敵だなあ。自分がここにいないのが悔しくなる。。おばあさんの旦那もすぐ隣で一緒に鑑賞してました。

そのあとロンドンへ。車に乗るととたんに気分が悪くなるのでまた寝させてもらった。イギリスにいるのにこんな体調不良に陥るなんてほんと情けない。
ふと起きるとWindsorの近くだった。皇室の家?別荘?であるウィンザー城。正直そこまでウィンザー城をみたいという情熱はなかったが、ウィンザーといったらあなた…その近くにあるんですよ…素敵な学校が…

天下の名門パブリックスクール イートン校が・・・

「ウィンザー城、ちょっと近くまで行って見てみようか」
とEさんが遠回りしてくれた。隣に座る人があわよくばイートン校が見られるかもしれないなんていう不純な動機を抱えてるとは知らずに。
まぁ期待はしてませんでした。夜だしね。イートン校は結局どこにあるのかわかんなかったし別にがんばって探しもしなかったです。まぁいいや今回は。でもウィンザー城…真っ暗でした。ライトアップしないわけか。皇族がいないと暗くしてるのかしら…。


その後はロンドンのカレー屋さんでお食事。私辛いの苦手なんですよ。でもなんかね、我慢できるとどっかで思ってました。何を根拠にそう思ったんですかね。私がそこで残さず食べられたのはマンゴーラッシー(飲み物)だけでした。

食事後ホテルまで送ってもらいました。が、Eさん、ロンドンには慣れてはいてもロンドンを車で走ったことは殆どないらしく、道に迷いました。いつのまにかよりによってSOHOへ迷い込んでいました。日本で言う歌舞伎町?とまではいかない?でも夜遊びの町ですよね。なにやらイベントがあったらしく警官と若者でごった返していました。その群集のど真ん中に赤信号でとまらなければならなかった私達。酔っ払った(ちょっと低俗な)若者に囲まれました。「車の鍵、しっかりかかってるよね?」なんてEさんすら心配している!ヒィイイ!!てかおい警官何やってんだよ助けてよ!!(涙) 信号が青になってすぐ逃げたけど、もう少しで車をみんなから蹴られそうな空気でした…。こえぇ、ソーホーこええええええええ!!もう絶対ここには近寄らない!!

ホテルに到着。あー疲れた。気分が悪いの明日には治ってるといいなぁ。部屋に入ると暖かい空気が。わぁ!ヒーター直ってる!本気で期待してなかった!


ロンドン二日目が終わりました。
ロンドンにいるのに、ロンドンの名所は今のところまだ何一つ見てなかったりする。
すぐそこにあるハイドパークすらね…。