Feb 03.2006


ひとりでロンドンへ行こう。

そりゃイギリス大好きと騒いでいて行きたいと言っていたけど、行く予定なんて全くなかったし、予定を立てる予定すらなかった。行こうと思い立ったきっかけはなにもなかった。あと、別に観光のつもりもなかった。いや思いっきり観光ですけど…いわゆる●●が見たいとかいうよりは、イギリス人の生活圏にまぎれこんでみたかった…。

英会話友達のKさんにも言うとこんな事を言ってくれた。
「ずっと行きたいと言ってたもんね。旅行はね、そうやって決心した時点で、もう90%は成功したようなもんなのよ。決心するまでが誰だって長いのよ。あとは行くだけなんだから、よく決心したね、偉いわ」

私の友達は素敵な人たちばっかりだ。神様ありがとう。


朝早く成田へ向かいました。
とてもナーバスでした。飛行機怖い。
離陸と着陸は大好きなんだけどコワイ!羽とか見てて折れるんじゃねー!?っていつも思う。それでも飛行機待ちをしている時に隣にいた子とお話をして緊張が少しほぐれました。その人はひとりでパリへ、私はひとりでロンドンへ。お互い似たような環境でビビっていたので、励まし合って別れました。

飛行機の中から富士山が見えた。私富士山にすごく嫌われてんです。雲ひとつない晴れの日に富士急ハイランドに行って富士山が見えなかったという伝説を持つ女です。マジシャンになれるかもな。だから富士山が私を勇気付けてくれるように思えて、ありがたかった。思考回路はゴーイングマイウェー。
あ、そういえば2/1にLiberaが「彼方への光」とゆうミニアルバムを出したけれど、飛行機で聴けました。新曲は一曲だし、聴けたし、いいや買わない。

しかしここ数日体調が変に悪かったので、飛行中ひどい頭痛に見舞われた。でも眠れねー!映画見てもひどい頭痛。音楽聴いても酷い頭痛。どうしたらいいんだ。外を眺めたくてもみんな寝てるから暗いままにしてないといけないし(ロシア〜北欧あたりの上空が好きです。)まぁ体調の悪いのなんてロンドンに着いたら感激で一気に吹き飛ぶだろう、今だけ我慢しようと自分に言い聞かせた。


以前ドイツ旅行をした時、ヒースロー空港で乗り継ぎをした。その時…飛行機の中からイギリスの国土が見えてきたあの瞬間の感動は、忘れられるってなもんじゃない…。マジで泣き出すかと思った。あの時の思い出が蘇ってきて、イギリスに近づくにつれてどきどきしてきた。きっともうすぐ見えてくる、もうすぐ…

て・・・・・・あたり一面雲のじゅうたんなんですけど!!

そりゃもう絨毯どころか岩の平地のようにも見える切れ間もない雲がはるか彼方まで広がっていた…。おおぉ…これあれですかイギリス見えてないってやつですか…、って待てよこれイギリスくもりって事だね、くもってんだね、イギリスのくもり空という単語が私の好きな単語の何位にランクインしてるか知ってるんですかあなた?マップを見るともうイギリス上空。ひ、ひいぃい(悲鳴=興奮) 
外を見てみると、そこらじゅうに飛行機がいた。飛行機雲を作ってたので良く分かった。向こうの方にやたら旋回してる飛行機雲が…。
あ…あそこがヒースロー空港だな…!!
着陸していく飛行機が見えた。飛行機が雲を引っかくように降りていってた。雲の中へ突入するぞ…!雲の中はカミナリの大嵐だ!!…ってナウシカで言ってたな。どうしよう大丈夫かな。そしてあたり一面真っ白になった。何も見えなかった。う、うぉお…こえェ!ラピュタに着く前に飛行機がバラバラになっちまうよ!((c)ドーラ)壊れませんように…(ってちっとも揺れてないけど) すると突然 眼下にイギリスが現れた



あなたこれ大変ですよ、快晴で海の向こうにイギリスが見えてくるより何倍も心臓に悪いですよ…。呼吸困難になりました。ああ・・あああ・・・泣いていいか。いや、今は泣くな。隣に座ってるロック兄さんがビビっちゃうだろ。ロックな外見だけどきっと意外に繊細だぜ(何を根拠に)。耐えろ俺。そのかわり、空港着いたらトイレで思う存分泣いてきな…。でもそれイギリスのトイレデビューにも感激しちゃうな…。
そしてドスンと着陸した。


イギリスはあたり一面くもり空。くもり空って。くもり空って


旅行会社の人と待ち合わせ。ホテルだけ決めてあとは野放しというプランだったんでホテルまで連れてってもらうことになっていた。どうやって行くんだろ。…てふつーの車ダァア えええ車ってことは道路走っちゃうの?あなたイギリスの道路走っちゃうの!!?(それ以外どこ走るんだよ) 運転手はイスラム系のおっさん。あれ、あなた「僕の国、パパの国」に出てました?イギリスってドイツ車がメジャーなんですね。そこらでVolksWagenやBentzを見ました。でもVolvoやPeugeot、見たことない北欧的な車もたくさん。

荷物を積んで早速出発
めちゃくちゃ飛ばすドライバーのおっさん(愛

ずっと外を見ていました。旅行会社の人がロンドンでの過ごし方とかホテルのこととか説明してましたがそんなもの右耳から入ることなくはね返ってどこかへ行ってました。あ、ストロークスの看板発見!日本じゃありえねぇ。イギリスの灰色が目の前にあります。イギリスの芝生(雑草?)の緑と、空の灰色、これが私が一番イギリスらしいと思う色なんだ。

ホテルはNotting Hill(ノッティングヒル)の近くのBayswater(ベイズウォーター)ってとこ。運転手のおっさんがホテル名を聞いて「それどこ?Bayswater?えーと、あー、ああ…あそこね…」なんて話していた。お前自分の仕事は何ですか? 
ホテルに着いたら旅行会社の人がチェックインを手伝ってくれた。
「さっき言ってた紙を出してくれます?」
「・・・紙?」
「・・・それがないとチェックインできませんけど?さっき説明しましたよね」
おお、キレてるねこの人。
それってさっき空港で待ち合わせした後「トイレに行ってきます」といってしばらく帰ってこなかったので探しに行くハメになった事を根に持ってるからかな。え、トイレで泣いてたのかって?私がそんな可愛い人間だと思いますか。単に親に連絡をせねばと思って連絡しようにも国際電話がうまくかけられず手間取ってたからで。実際はドライ人間なので感激で涙が止まらないなんてほんとは体験してみたいものです。まぁその分心の中で床ゴロゴロしてるけど

ホテルの受付の人もめちゃくちゃ怖かった。
「お客様は神様っていう考えはない」 ってこれマジだ。
そして部屋に入って一息ついた。

今日は夜に父の日本人の知り合いがホテルまで会いに来てくれる事になってたがそれまでは相当時間はある。だからちょっとロンドンに繰り出しちゃうー?なんて飛行機では考えてた。でもできなかった。ホテルから出るのが怖くて仕方がなかった!下の道を歩いてる人みんなが怖く思える。ここでも最高のチキンぶりを発揮。とりあえずずっとテレビを見ていた。チャンネル、BBC1とBBC2とitvってのと4てのとGMTVで全部?

夜になって知り合いEさんが来た。ホ…日本人だ…。おっとこれいけないな。
4日はEさんのお宅にお邪魔してOxfordに行く事になってた。Eさんちの行き方を説明してもらうのにOyster Cardてのを教えてもらった。日本で言うSuica。へーそんなのあるんだ。それを買ったほうが安く済むらしい(普通に買うと市内は£3くらいだとか?)地下鉄の窓口で買ってー…「てか、今買いに行っちゃおうか」  えええい、いま?外真っ暗ですけど(汗)てか正直、地下鉄…怖くて乗れるかどうか…。
BayswaterではなくNotting Hill Gateという駅に向かった。人通りの少ない道を歩く私達。ビビリまくる私。人がいてもいなくても、怖くて仕方がなかった。そして、初地下鉄駅!そのOysterCardは一緒に買ってくれた。よかったー…。おっと、だめだ頼っちゃ。
Eさん宅はWest Ruislip(ウエストルイスリップ)という所だそうだ。NottingHillGateからなら一本で行けてしかも終点。分かりやすくてよかった。
「じゃ、道大丈夫だよね?ここら辺は今の時間でも全然安全だし、夕飯もそこらのお店で買えるわよ。私はここで帰るね〜」

・・・・え え え こっから1人で帰れってかああああひとりでぇえええ 泣

・・・しかしこれがとてもありがたかった。
さっきまでビビってホテルで丸まってた私を無理やり外に連れ出して、一人でホテルへ帰れって。Eさんがいなかったら私は一体いつホテルから出てこられただろうか。

そしてコンビニ的な店でごはんを買い、来た道をひとりで歩いて帰りました。すぐ横を、ロンドンのあの赤い二階建てバスがひっきりなしに通り過ぎていきます。私ほんとにロンドンにいる、何てことだ・・・。

イギリスのお金ですが参考までに£1あたりだいたい200円ちょっとくらいです。物価は高かったですね。紙幣はいいとしても、コインの種類が多くて覚えきれず中々使えなくて、どんどん溜まってしまうのでした。。一番好きなコインはなんといおうと£1コイン。あの重さが、厚さがたまらない。何種類も模様がある。最高かっこいい。他のコインは軽量化されたようですがこれだけは変わらないといいな。
面白かったのがコイン後ろの女王像。古いコインだと女王も若く肩まで彫られてるのに対し、新しいコインだと年老いた女王で、首から上しかない(笑)。こんなとこでも皮肉ってんのかな…