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2012-01-18

【ニセ科学?】柔道ではこんなに死んでいるというデータがおかしくありませんか?

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中高生114人、柔道で死亡していた…名大調査 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 学校での柔道事故を巡っては、受け身の習得が不十分なまま投げ技練習に参加したり、頭を打った後に適切な救急措置を受けられなかったりした生徒が死亡するケースが後を絶たない。

 名古屋大の内田良准教授(教育社会学)によると、柔道事故で死亡した中学、高校生は1983〜2010年度の28年間に全国で114人(中学39人、高校75人)。中高ともに1年生が半数以上を占め、計14人が授業中の死亡例。また、後遺症が残る障害事故も83〜2009年度で275件あり、3割は授業中だった。

 中学の部活動における競技別の年間死者数(2000〜09年度の平均、10万人当たり)を見ると、柔道が2・376人で、2番目のバスケットボール(0・371人)に比べても圧倒的に多い状況だった。死亡原因の大半は頭部外傷で、内田准教授は「首の筋力などが未発達なうちに、安易に立ち技や乱取りを行わせるのは危険」と警鐘を鳴らす。

ちなみに平成22年度の中学生の人数は355万人(学校基本調査-平成22年度(確定値) 結果の概要:文部科学省より)ぐらいです。年平均中学生10万人あたり2.376人死んでいると言う事は、平成22年度の中学生人数を元に計算すると毎年84人(2.376×35.5=約84人)の中学生が柔道で死んでいる事になります。

つまり1年間で中学生が平均84人死んでいるのに、1983〜2010年の28年間では中学生・高校生合わせて114人(中学生39人、高校生75人)しか死んでいないというのが、上の記事の内容です。

 

なんだかおかしくありません?

 

算数レベルができない大学生もいるとかの記事を見た事があるけど、教授レベルも算数ができないの?

読売新聞が狂ったの?

 

それとも「センセーショナルであたかもありそうな事を言っていればバカがいくらでも乗ってくる。どうせ検証する奴なんていないだろう」って、適当に数字を作ったの?

 

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追記:答「どっちもおかしい」

記事中に下記のようなデータを載せたら「あれ?危ないのは柔道だけじゃないじゃん」って、思っちゃいますよねえ^^;

意図的に偏向報道する時点で、下に掲載している数値自体の信憑性も無くなりました。サイトの内容的にそもそも論として柔道のみを敵視しているようですし、他のスポーツの死亡数をわざと低く見積もるとかもやってそうです。

記事中の准教授のサイトより⇒学校におけるスポーツ中の事故  特集:柔道事故

f:id:p_wiz:20120118202205p:image:w450f:id:p_wiz:20120118202204p:image:w450

 

追記:何が問題なのか?

この手のニュース記事で問題なのは「○○○が危ない!」という事を印象付けたい為に、特定のデータのみを特定の方法のみでクローズアップして印象操作しようとする、偏向的報道姿勢です。元のデータとしてはきちんと数字があるにも関わらず、記事の前半では死亡数なのに記事の後半では死亡数を載せず死亡率のみを載せたりと、ずいぶんとチグハグなのはわかりますよね。

 

コメントされたあのさんへ

> 競技人口あたりの死亡率であるのは、記事にもかかれてますし

本当にそのままそう書いてあるなら、まだ多少は弁解の余地はあるかもしれませんが、実際には「競技別の年間死者数」と書かれています。明らかにわざと、より印象が悪くなるような表現を選んでいますね。(文章の専門家でも間違いはすると言い出す人間が出そうですが、誤字脱字ならともかく、こんな手の込んだ間違いはしません。スポーツで例えれば、スポーツ選手が「うっかり滑った」といって後方伸身2回宙返り1回ひねりとかトンデモナイ技を決めるようなものです。

「いや、それ技とだろ」って普通突っ込みますよね)

ちなみに“死者数”というのなら競技別の死者数は2000年〜2009年の間で柔道が12人、バスケットボールが12人です。

 

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usurausurausurausura 2012/01/18 22:07 こんにちは
こちらの記事や柔道事故被害者の会のページが参考になると思います.

学校での〈柔道〉死亡事故を考える 2010年 6月 6日 14:18 三上英次
http://www.janjanblog.com/archives/4824
より引用
=====
〔村川〕まず、この数字の持つ意味ですが、死者の総数では、例えば、1998年から2007年までの10年分のデータをみると中学・高校の部活動における死者の数は、野球が24人で柔道が23人となり、野球の方が多いのです。(愛知教育大学の内田講師の研究データより)。死者の総数だけでみるなら、野球も柔道も同じ程度の危険性をはらんでいるように見えます。しかし、死者数を競技人口で割った「死亡率」でみると、柔道は10万人あたりの死亡率が2.592人、野球による死亡率が0.513人となり、野球を圧倒します。
=====

あのあの 2012/01/19 14:13 競技人口あたりの死亡率であるのは、記事にも書かれてますし、掲載されたデータを見てもわかると思うのですが・・・。
中学生全員が柔道部じゃないので、ご指摘の80数名という数字は当てはまりません。

usurausurausurausura 2012/01/20 00:00 お返事ありがとうございます

>部活動における競技別の年間死者数(2000〜09年度の平均、10万人当たり)を見る

これが「競技人口ではなく中学生全体での死亡例に見えるか」についてですが
確かに
「ちょっと考えれば,そんなに大量の死亡事故が
年間に発生してないことはすぐわかるから
『自分の解釈の方が間違ってるんだろう』と思って
記事をよく読んで『競技者人口あたり』だと気づく」
というケースだけではなく
「『そんなに死んでるのか!』と過大に見積もる人も出てくる」
と考える人もでてくるのかもしれませんね.

ところで
「"柔道は危ない!"と印象付けるための変更操作記事だ」
「死亡者数だけならバスケットボールと変わらない」
とのことですが,前のコメントでお伝えしました
「柔道事故被害者の会」のページはお読みになられましたでしょうか?

ホーム / お知らせ / 頻発する柔道事故に対しての緊急メッセージ
2010年7月9日
http://judojiko.net/news/364.html
>2009年4月から2010年の5月までの間に、
>実に8名の死亡者(成人男性2名を含む)と
>8名の後遺症の残る恐れのある重傷事故が起こっていた事がわかりました。
>そして、7月に入ってからの2件の死亡事故。
>わずか、直近の15ヶ月で実に10名もの人が亡くなっているのです。

>当会の独自の調査で、アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、
>オーストラリアの柔道協会より直近の10年間で18歳未満の死亡者数は
>0件である、という報告をもらっています。
>日本より3倍も柔道人口の多いフランスにおいても、人口60万人を擁する
>大都市の緊急病院で柔道による脳損傷の死亡例はないとの連絡をもらっています。
>同じ柔道をしていながら、日本では死亡を含む重大事故が多発し、
>欧米では発生しないのは何故でしょう?

ホーム / お知らせ / 海外の柔道事故による死亡者数調査
http://judojiko.net/news/459.html
>■カナダ
>1990年代の後半に2人の若者が柔道で死亡している。
>一人は脳震盪を連続して起こしたためと断定された。
>当時は脳震盪の知識が不十分であったため、手引きが作成された。
>以来重度の頭部損傷は発生していない。