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【大リーグ】

青木 ブルワーズ入り正式発表 期限ギリギリで合意

2012年1月19日 紙面から

 ギリギリ合意!! ヤクルトからポスティングシステム(入札制度)でメジャー挑戦を目指す青木宣親外野手(30)は17日、独占交渉権を持つブルワーズと2年契約プラス3年目の球団オプションで合意した。金額は伏せられたが、出来高も設定された。同日の米東部時間午後5時(日本時間18日午前7時)に交渉が締め切られた直後に球団が発表した。晴れてメジャーへの第一歩を踏んだものの、レギュラーを保証されない苦難の船出で、春季キャンプでの猛アピールが必要となる。

 “ぎりぎりセーフ”だった。ブルワーズが青木との契約を正式発表したのは交渉期限の約30分後。ヤンキースとの交渉が不成立となった西武・中島裕之内野手(29)に続く“ポスティング破談”が心配されただけに、地元ミルウォーキーも安堵の空気に包まれた。

 注目される金額は発表されなかったが、一部の米メディアは年俸100万〜150万ドル(約8000万〜1億2000万円)前後と報道。ダグ・メルビンGMも「相当額の出来高も用意した」と明かした。ただし、複数年契約にしたことには「単年契約では入札にかかった250万ドル(約2億円)と比較して割に合わない」と説明した。

 今後の起用法については昨季ナ・リーグMVPの左翼ブラウンの処分にかかっている。昨年暮れに薬物違反で陽性反応を示し、現在は異議申し立て中。最悪の場合は開幕から50試合の出場停止処分を科される可能性がある。その代役として青木に注目が集まるが、同GMは「チャンスは与えるが、ブラウンの状況がはっきりするまでは、青木の役割について言及できない」とコメントした。

 このほか外野陣は中堅にモーガン、右翼にハートが固定され、さらに控えのゴメスもいる。チーム内では4、5番手格からのスタートとなり、同GMも「実際に試合でプレーを見なければ、成功するかどうかは分からない。日本人野手はイチローと松井秀喜は成功したが、失敗した例も多い」と歯切れが悪かった。

 ただ、光明がないわけではない。左打ちの中堅モーガンは、左腕に対して過去3シーズンは打率1割9分2厘。反対に同じ左打ちの青木は、ここ5年間で左腕相手に打率2割9分3厘以上と打ち込んでおり、左腕の先発時に割って入るチャンスは十分だ。このほか右翼のハートは今季からマイナーで経験した一塁を守ることができるため、一塁との併用になることもあり得る。青木にとっては渡りに船だ。

 ブルワーズの野手組は2月25日にアリゾナ州メリーベールの球団施設でキャンプインする。日本球界で3度首位打者に輝いた好打者にとってはいばらの道が続くが、首脳陣に持ち前の実力を見せつけるしかない。

 ▽衣笠剛ヤクルト球団社長「わがことのようにうれしかった。全精力を出してやってもらいたい」

 

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