台湾のアニメ製作者(ネクスト・メディア・ アニメーション)はアメリカの負債に気をもんでいる。我々は日本がどのように負債に対処していくのか実に興味深く見守っている、と付け加えてもいいかもしれない。
アメリカで行われている議論は、日本の失われた数十年の二の舞になって、政府がさらに負債を増やすことを議会が許すかどうかの議論である。
一方、日本政府は負債の増加を抑えるために、政界工作以外ほとんど何もやっていない。問題は、そういった政治的駆け引きは党の統率力を変化させてしまうかもしれないが、日本の負債が放物線状に増加するのを変えはしないということである。
アメリカの負債は14兆ドル(1143兆円)である。ちなみに、日本の負債は920兆円(11兆2700億ドル)である。
アメリカ国民1人当たり(老若男女問わず)4万5300ドル(369万8291円)の借金がある。一方日本は、あらゆる男性・女性・子ども1人当たり724万4100円(8万8732ドル)借金がある。アメリカ国民の2倍近い額である。
さらに、日本は8859億ドル(72兆3248億6000万円)のアメリカ国債を保有しており、中国に次いで2番目の債権国である。
日本人が疑問に思うべきことは、
a)こういった全ての負債の代償として政府は何を得ているのか?
b)どうやって負債を完済するのか?(政府は日本経済が成長すれば負債から抜け出せるという信仰にすがっている)
c)これほど多額のアメリカ国債を保有して日本にどんな利益があるのか?
d)アメリカは日本が保有する国債を償還してくれるのか?
日本人はこういった数字から現状を知ると同時に、政府は東電を救済し、東北地方を復興させる財源を確保するため、急速に負債を増やしていることも思い出さなければならない。それで、どこに出口戦略があるというのだろう?