アフリカ東部のエチオピアで、火山地帯の観光地を訪れていたヨーロッパからの観光客らが武装集団に襲撃される事件があり、複数の死者が出ているもようです。
事件があったのは、エチオピア北部のアファール州のエルタ・アレ火山の近くで、今月16日夜、ヨーロッパからの観光客らが、銃などで武装した集団に襲撃されました。詳しい状況は明らかになっていませんが、現地からの報道によりますと、この襲撃で、ドイツとハンガリー、それにオーストリアからの観光客合わせて5人が死亡したほか、ドイツ人とエチオピア人の合わせて4人が連れ去られました。今回の事件について、エチオピア政府は、1990年代から国境を巡って対立が続く隣国のエリトリアから支援を受けている武装勢力の仕業だとの見方を示しています。エルタ・アレ火山は、100年以上噴火し続けている活火山で、溶岩を間近に見ることができるため、地質の研究者などが訪れるほか、日本のテレビ番組などにも取り上げられ、観光スポットとしても知られています。事件を受けて、エチオピアの日本大使館は、現地の日本人や日本からの観光客に対し、事件があった場所周辺には近づかないよう呼びかけています。