アメリカを訪れている細野環境大臣は、東日本大震災で海に流れ出た大量のがれきが、現在も太平洋上を漂流している問題を巡って、必要に応じて専門家による調査団をアメリカに派遣する考えを明らかにしました。
ワシントンを訪れている細野環境大臣は17日、国務省のナイズ副長官と会談し、東日本大震災で発生した大量のがれきが海に流され、今も海流に乗って太平洋上を漂流している問題について意見を交わしました。この中でナイズ副長官が、がれきが船舶の航行の安全や生態系に与える影響について懸念を示したのに対し、細野環境大臣は、「流れ出たがれきは大量であり、アメリカに漂着する可能性は否定できない。現在、専門家によるがれきの漂着予測を行っており、アメリカと情報の共有を進めたい」と述べました。そのうえで細野大臣は、「必要があれば専門家による調査団をアメリカに派遣したい」と述べ、調査団のアメリカへの派遣も含め、誠意をもって対応していく考えを伝えました。この問題を巡っては、日米の研究者ががれきの漂流経路や環境への影響などについて調査に乗り出し、情報を交換するなど、民間レベルでの協力が進んでいます。