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米大統領 パイプライン計画認めず

1月19日 14時21分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

アメリカのオバマ大統領は、カナダとを結ぶ石油パイプライン計画について、環境への影響をさらに検討すべきだとして認められないと発表し、計画の推進を訴えてきた野党・共和党とのあつれきは、11月の大統領選挙に向けて一段と増すことになりそうです。

アメリカ南部のテキサス州とカナダとを結ぶ石油パイプライン計画は、中東への石油の依存度を下げ、エネルギーの安全保障の観点から好ましく、数千人の雇用も創出できるとして野党・共和党が推進を強く求めてきたものです。共和党は、社会保障税の減税の2か月延長に応じる代わりに、この計画についての結論を、2か月以内に出すようオバマ政権に迫っていました。こうしたなかオバマ大統領は、18日、環境への影響をさらに検討すべきで、計画は認められないとする声明を出したうえで、「恣意的(しいてき)に期限を決め、結論を迫った共和党の対応に失望した」と批判しました。これに対して共和党のベイナー下院議長は、記者会見で「オバマ大統領は雇用を増やす機会を台なしにした」などと厳しく反論しました。オバマ大統領としては、計画中止を訴える環境団体などに配慮することで、民主党内の支持を固めるねらいですが、共和党はオバマ政権の失点として攻撃する構えで、11月の大統領選挙に向け、共和党とのあつれきは一段と増すことになりそうです。