首相、太平洋憲章提唱へ 日米軸に中露取り込み
野田佳彦首相は17日、アジア太平洋地域の持続的な経済発展と安定のため、経済連携や紛争解決などの包括的ルールを構築する新外交戦略「太平洋憲章」を提唱する方針を固めた。鳩山由紀夫政権による「東アジア共同体」構想から脱却し、民主党政権の弱点とされる外交・安全保障政策の新機軸を打ち出す。同盟国の米国とともにこの地域の牽引(けんいん)役を担い、海洋進出や威圧的外交を展開する中国、ロシアを多国間の枠組みに取り込む狙いもある。
構想は、米国が経済・安保分野での「アジア太平洋シフト」を本格化させたことを踏まえ、アジア太平洋経済協力会議(APEC)に加盟する米国や中国、ロシア、韓国など21カ国・地域の枠組みを活用し、経済・安保の両輪で地域全体の関係強化を図るビジョン。首相は9月にロシア・ウラジオストクで開催されるAPEC首脳会議で同調を呼びかける。
具体的には経済面で、現在9カ国が参加する環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の枠組みを拡充。APECが2020年をめどに構築を目指す域内全域を対象にしたアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)に発展させ、貿易や投資の共通ルールも策定する。
安保面では国際法に基づいて、海上航行の自由や紛争の平和的解決などに関する包括的な規範づくりを提唱し、重層的な協力態勢を築く。
モデルにしているのは、1941年8月に米国のルーズベルト大統領と英国のチャーチル首相が調印した「大西洋憲章」だ。首相は、戦争による領土不拡大をうたった同憲章に注目しており、地域の持続的発展と安定のためには日米同盟を基軸にした上で、中露を含めた地域の協力態勢構築が不可欠と判断した。
歴代首相の外交ビジョンとしては、麻生太郎元首相がアジアや中東地域などで自由や民主主義、法の支配を根付かせることを目指した「自由と繁栄の弧」構想や、鳩山元首相が欧州連合(EU)をモデルにした地域共同体「東アジア共同体」構想などがある。
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