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最終更新:2012年1月18日(水) 23時33分

大飯原発安全評価、傍聴締め出す形に

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 福井県の大飯原発の安全評価に関する専門家会議が反対派の反発で大混乱となりました。結局、一般傍聴者を締め出す形で会議は行われましたが、出席予定だった委員からも、おかしいとの声が上がっています。

 「ぜひ開かれた議論を行っていただけませんか?」
 「傍聴者の締め出しをやめてください。なぜ密室で議論するのか?」

 職員らに押さえられる男性。プラカードには「原子力さようなら」の文字が。18日、原子力安全・保安院が開催した会合は、傍聴を求める人と保安院側が対立。警察が出動するなど大混乱となりました。

 そもそも18日の会合では、大飯原発3・4号機について、安全性は確保できているとした関西電力のストレステストの評価に対し、「妥当だ」との判断を示す予定でした。ストレステストの評価結果について保安院が判断を示すのは、これが初めてです。

 傍聴を認めない保安院に対し、反発する反対派の市民ら。結局、会議は別の部屋に移動し、およそ3時間半遅れで始まりました。

 枝野経産相も緊急会見。

 「こうした場がこうした形で平穏に開催されない状況にあるのは、私の立場から到底容認することはできません」(枝野幸男経産相)

 しかし、騒ぎはこれだけにとどまりません。

 「とんでもないですよ! 私も委員として責任を負っているんです」(委員の1人)

 2人の委員が「傍聴を認めないのはおかしい」として、会合を欠席したのです。

 「密室の中でやるような議論には参加しません」(芝浦工業大学非常勤講師 後藤政志委員)

 保安院は18日の会議をふまえ、結論を来月以降に出したいとしています。果たして議論は尽くされたと言えるのでしょうか。(18日22:58)

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