韓国最大の財閥、サムスングループは、ことし、設備投資と研究開発に過去最高となる日本円で3兆円余りを投じる計画を発表し、開発で先行する次世代型の大型テレビの生産体制を整えるなど、大規模な投資で日本などのメーカーに対して先手を打つ姿勢を示しました。
これは大手電機メーカー、サムスン電子を中核とするサムスングループが、17日に発表したもので、今年、グループ全体の設備投資と研究開発におよそ47兆8000億ウォン(日本円にして3兆2000億円)を投じる計画です。過去最高となった去年に比べて12%増加しました。このうち、設備投資は31兆ウォンで、次世代型のディスプレイと言われる「有機EL」を使った大型の薄型テレビの発売が年内にも予定されていることから、こうした製品の生産体制を整えるものとみられます。サムスングループでは今回の投資について、「世界経済が停滞し経営環境は好ましくないが、大規模な投資を通じて、将来、成長する力を蓄える」としており、開発で先行する分野に重点を置くことで、日本などのメーカーに対して先手を打とうという姿勢を示しています。