いつもの勉強を終えた後、
俺はゴミ箱に入っているクシャクシャになった三角帽を取り出し、
それを頭に被り、プレゼントを持って家を飛び出した。
今日はカーネルの誕生日だ。
俺は行かなくてはならない。決して現役クルーに
「前回の記事を見てもうファーザーさんを応援できません(´;ω;`)ウッ…
というメッセージを貰ったからとかじゃ絶対になく、
純粋にカーネルの誕生を祝いたかったからだ。
月明かりが一筋、すっと射した先に、KFCはありました。
祭りの後の静けさよ。建物は昼間の賑わいとは打って変わって
落ち着きを取り戻し、シンと静まり返っていました。
窓を覗くと、暗くなった店内ですが、
月明かりに照らされ、色とりどりに飾られた装飾の数々がうっすらと見えます。
手作りのわっか飾り、沢山のバルーンや万国旗、
派手なクロスの敷かれたテーブルの上には、
極彩色のキャンディーとクッキーなどの山盛りお菓子。
今まで楽しく、とても幸せで賑やかなパーティが行われていた事は、想像するに容易いでしょう。
しかし多くのプレゼントに囲まれながらも、俯き椅子に座っている
人物が一人…。
俺はずれた三角帽を被り直し、笑顔を作り、ドアを開けました。
「来たよ……カーネル…っ」
━━━ハッピーバースデイ カーネル
これからも変わらぬ愛と友情を貴方に…━━━