2時のうんちく劇場

2010/7/29

1997年07月29日:殺人容疑で指名手配され逃亡を続けていた福田和子が時効の20日前で逮捕

 

1982年8月19日、松山で殺人事件を起こした末、
手術で顔を変え、名前を変え、日本各地を点々と逃げ続けた福田和子が、
あと20日で15年の時効を迎えるという直前に逮捕されたと言うことで話題となり、
大竹しのぶさん主演でドラマ化もされました。
結構大胆な事もしていたらしく、
石川県の老舗和菓子屋に内縁の妻として数年棲んでいた時は、
親戚の子供だという事で実の子供を呼びよせて
和菓子職人の修行をさせていたという事もあったそうです。
そしてそのお店の近くに住んでいたのが、
当時小学生だった松井秀喜少年で逮捕された時、
当時を知る人物としてインタビューで「とても綺麗で優しいおばさんだった」と語っています。
 最近は時効を撤廃しようという動きもありますが、
指名手配され顔写真が発表されても逃げ延びる犯人は多くいます。
テレビの放送が始まった当初「テレビというのはメディアとしてこんなに凄い物なんだ」という
テレビの公共性と有用性を実証するための実験番組で
『テレビ指名手配』という番組が作られました。
いくら上手に逃げ回っている犯人でも全国放送で顔が知られたら
逃げ切ることは出来ないという事で、警察との協力で番組を放送する事になったのです。
しかし、この番組は残念な結果に終わってしまいました。
実は、新聞に「今度こんな番組が放送されます」と告知をした所、
そこに掲載されていた犯人の顔写真から情報が寄せられて、
放送前日に犯人が逮捕されていまったのです。
ですから番組自体は「今まで逃げていた犯人が逮捕されました」という
報告会になってしまったのです。
 指名手配などの時に犯人の写真が無い場合、似顔絵を作成しますが、
キッチリした物ではなく少しラフに書かれた物が多いのです。
というのも、これらは人の記憶に頼って作られていて、
事件が起こった異常な精神状態の時なので顔を細部まで記憶していない事が多いのです。
そのため写真に近いリアルな物を作ってしまうと、少しでも似ていない場合は
、別人に見えてしまうため、犯人を取り逃がしてしまう可能性が高くなるのです。
そのために三億円事件も迷宮入りしたのではないかと言われています。
だから「あんまり上手ではないけど、なんとなく特徴を捉えている」
ぐらいの似顔を使うようになったのです。
 指名手配犯に対して被害者遺族が自主的に謝礼金を出している場合もありますが、
一般的に犯人逮捕に関して協力してくれたかたには謝礼と して、
表彰状とバッチ、そして紅白餅が授与されるそうです。
重大事件の解決に大いなる協力をした際には「総監賞」という特別賞もありますが、
そちらは金一封「5万円」だそうです。


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