鉄道公社でまたも列車逆走

首都圏電鉄1号線列車の運転士「家のこと考えていて」駅を通過

地下鉄を含め、半月で列車逆走トラブル3回目

 今月2日、ソウル発釜山行きの韓国高速鉄道(KTX)の列車が、停車駅を通過し逆走するトラブルが発生したが、今度は同じ韓国鉄道公社が運営する首都圏電鉄の電車がまたも逆走する事態が発生した。ソウル市都市鉄道公社が運営する地下鉄で起こった同様のトラブルを含めると、この半月の間に3回も、列車が逆走する事態が発生したことになる。乗客の安全を脅かす事態が相次いでいることを受け、再発防止に向けた特段の対策を講じる必要がある、と指摘する声が出ている。

 今月15日午後7時47分ごろ、韓国鉄道公社が運営する首都圏電鉄1号線(ソウル地下鉄1号線と直通運転)の清凉里発天安行き列車が、京畿道烏山市の烏山大駅に進入したものの、停車せず200メートルほど走行した。その後、同駅で降りられなかった乗客や、列車を待っていた乗客たちが激しく抗議したため、列車は逆走し、烏山大駅に引き返した。この列車にはA運転士とB車掌が乗務していた。

 今回のトラブルは、列車を運転していたA運転士が、正しい停車位置でブレーキを掛けなかったことが原因で起こった。鉄道公社の関係者は「A運転士は『家のことを考えていて、うっかりブレーキを掛ける地点を通り過ぎた』と話した。約10秒後にブレーキを掛けたが、列車を正確な位置に停車することができなかった」と説明した。列車は烏山大駅の停車位置より200メートルほど進み、最後尾の車両が烏山大駅のホーム(全長約210メートル)の先端部分に少し接した状態で停車した。

 この事態を受け、A運転士は管制センターに「引き返す」と報告し、同センターから許可を得て列車を逆走させ、烏山大駅の停車位置に止まった。今回のトラブルにより、首都圏電鉄1号線のほかの列車の運行に2-3分ほどの遅れが生じた。

郭彰烈(クァク・チャンリョル)記者
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