入学時期のあり方を検討してきた東京大学のワーキンググループ(座長・清水孝雄副学長)は、従来の4月入学を全廃し、海外で主流である秋入学への全面移行を求める素案を中間報告としてまとめた。国際的な大学間の競争に対応し、学生の海外留学を促すことなどを理由に挙げている。
東大は今後、この素案を元に各学部などで本格的に検討し、年度内の決定をめざす。学内の合意形成ができれば、経済界など関係先への説明を進め、告知期間を経て早ければ5年後に導入したい意向だ。ただ、学内には「最優先課題なのか」などの異論もあり、実現性は不透明だ。
中間報告は、留学生の受け入れや送り出しの人数が海外有力大学に劣ることや、春学期(4〜9月)の途中に夏休みが挟まることなどを、4月入学のデメリットとして指摘。秋入学に移行することで留学の機会が「確実に広がる」とした。4月入学と秋入学の両方を実施する複線化は、「コスト面で困難」として全面移行を求めている。すでに複線化している大学院については、検討を続ける。