玄葉外務大臣は、記者団に対し、アメリカ政府がTPP=環太平洋パートナーシップ協定への日本の交渉参加に関して行った国内の意見募集について、「全体としては肯定的な意見が多いが、日本に一層の市場開放を求める意見もあり注意が必要だ」と述べました。
アメリカ政府は、先週までに日本のTPPへの交渉参加について国内で広く意見を聞く手続きを行い、業界団体などからおよそ110件の意見が寄せられました。外務省によりますと、このうち全米商工会議所や食肉輸出の関連業界、保険業界などは「アメリカにとって市場の拡大につながる」などとして支持する一方、自動車業界などは「日本の市場開放が先だ」などとして、日本のTPP交渉参加に反対する意見も出ているということです。これについて玄葉外務大臣は、「内容を精査する必要があるが、全体としては肯定的な意見が大勢だったと思う」としたうえで、「肯定的な意見であっても日本に一層の市場開放を求める意見が付いているものもあり、注意が必要だ」と述べました。