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【大リーグ】

ゴジラ 古巣ヤンキース復帰濃厚 DH枠かけてデーモンと一騎打ち

2012年1月17日 紙面から

 今季の所属先が決まっていない松井秀喜外野手(37)=アスレチックスからFA=が、3シーズンぶりに古巣のヤンキースに復帰する可能性が高くなった。16日、東京都内で行われたマリナーズ対アスレチックスの日本開幕戦(3月28、29日、東京ドーム)の公式記者発表でア軍のボブ・メルビン監督(50)が松井の再契約はほぼないと断言。一方のヤ軍は指名打者(DH)候補を松井と元同僚のジョニー・デーモン外野手(38)=レイズからFA=の2人に絞ったもようだ。入団が決まれば、ヤ軍と合意した黒田博樹投手(36)=前ドジャース=との同学年タッグが実現する。

 赤ゴジラ、緑ゴジラを経て、3シーズンぶりにピンストライプのゴジラがニューヨークに戻ってくるかもしれない。

 3月に日本で行われる開幕戦の記者会見で、昨季まで松井が所属したアスレチックスのメルビン監督から突然、決別の言葉が飛び出した。「現時点でよほどドラマチックなことがない限り、松井が今のアスレチックスに所属するということは考えがたい。残念ながら、松井は構想の中には入っていない」。再契約しない方針を明言した。

 今オフ、チームの編成権を持つビリー・ビーンGMがかたくなに「FA選手との契約は考えていない」と口にする中でも、指揮官は松井との交渉に関して、「ドアを閉じたわけではない」と一貫して再契約の可能性を口にし続けてきた。

 ところが、球団側は3年後のカリフォルニア州サンノゼへの本拠地移転を見越し、昨年末に、エースだった右腕トレバー・ケーヒル(23)、昨季16勝を挙げた左腕ジオ・ゴンザレス(26)をそろってトレードで放出するなど再建モードまっしぐら。最後まで松井との再契約を模索したとされる指揮官も「チームは若い選手をそろえて、育てていく方針。松井が戻ってくるとは考えがたい」と最終的には首脳陣の意向に従わざるを得なかったようだ。

 そんな動きとリンクするように移籍先の有力候補として浮上したのが古巣ヤンキースだ。米放送局CBSスポーツのヘイマン記者は15日、自身のツイッターで「ヤ軍は(空席となっている)DHのポジションに費やせる予算はほとんどなく、デーモンか松井に興味を示すことになるだろう」とつぶやいた。

 デーモン、松井の両選手はヤ軍で同僚だった間柄で、ともに年俸200万ドル(約1億6000万円)前後で獲得できるお買い得選手。1年1100万ドル(約8億8000万円)で合意した黒田の獲得に伴い、補強予算が減ったヤ軍のDHにはうってつけだ。

 このまま2人の一騎打ちとなる可能性が高いが、工作機械大手コマツなど有力スポンサーを抱える松井が有利と指摘する声もある。

 昨季在籍したアスレチックスとの再契約は実質的に消滅した形となったが、松井の力を必要とする球団は、まだまだある。

◆本人は悠然 「そのうちわかる」

 アスレチックスのメルビン監督から「(今季の)構想に入っていない」と決別宣言されたことについて、松井は16日、東京都内で取材に応じ「もちろんチームの方針は最初から聞いてますからわかってます」と現在の心境を口にした。

 昨年暮れの時点ではア軍との再契約の可能性が高いとされていたが、「(再契約交渉は)ないと思いますけどね。たぶん。(残留のことは)何も考えていなかったんで何とも言えない」とけむに巻き、自身の移籍先についても「(代理人から)何も聞いていない。そのうちわかるでしょ」と不敵な笑いを浮かべた。

 移籍先が定まらないものの、例年になくハイペースで続けるトレーニングは順調そのものだ。この日は1時間45分ほど体を動かし、ランニングではジグザグに走るなど膝への負荷も増やしている。またトス打撃では、今オフ最多となる左右打席合わせて126スイングを振り込むなど、運動量も徐々に増やしている。

 1月中旬に入り、さまざまなストーブリーグ報道が飛び交うが、ゴジラは悠然と構え、黙々と体づくりに励んでいる。 (穐村賢)

 

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