2011年11月20日 23時31分 更新:11月21日 0時34分
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で約7カ月延期されていた福島県議選(定数58)は20日投開票された。投票率は47.51%。過去最低だった前回07年4月の56.99%を9.48ポイント下回った。福島第1原発がある双葉町、大熊町を含む双葉郡選挙区の投票率は54.49%(前回66.17%)。あわせて、大熊町長選と8市町村議選が投開票された。
震災で大きな被害を受けた東北3県のうち岩手、宮城両県は既に県議選を実施した。投票率は岩手県議選(9月11日)が60.60%、宮城県議選(今月13日)は41.69%で、ともに過去最低だった。
福島県議選は3県で最も遅い10日に告示された。無投票当選が決まった5選挙区7議席を除き、14選挙区51議席を81人が争った。
選挙戦は、多くの候補者が「除染の推進」「東京電力による賠償の徹底」を訴えたことから、大きな争点はないままだった。
県によると、少なくとも約6万人が県外で避難生活を送っている。このため県選管は投票を呼びかけるため選挙期間を通常より1日延ばし10日間とした。
また、原発事故で避難区域になった9町村は役場機能の移転先や、多くの住民が暮らす避難先に投開票所を設けた。このうち川内村と富岡町は郡山市の多目的施設「ビッグパレットふくしま」に投票所を隣り合わせで置いたため有権者が間違え、あわてて入り直す姿もみられた。【種市房子、藤沢美由紀】