評価され始めた韓国製品、対日貿易赤字が減少

 LG電子は昨年6月、日本で3D(立体)テレビを発売した。日本のテレビ市場は日本製品の独壇場で、海外ブランドの進出は容易ではない。LG電子も2000代初めに一度進出を試み、失敗した苦い経験がある。しかし、LG電子は昨年、日本の3Dテレビでシェアを2%まで伸ばした。同社関係者は「高級ブランド製品で攻略したことが成功要因だ」と語った。

 自動車部品専門メーカーの万都は昨年、日産と410億ウォン(約27億円)相当のサスペンションの供給契約を結び、日本市場への進出を果たした。万都はゼネラルモーターズ(GM)、BMW、プジョー・シトロエンなど世界の大手自動車メーカーに納品しているが、日本メーカーの担当者に認められるのは容易なことではなかった。しかし、2010年10月に神奈川県の日産研究開発センターにサスペンション、ブレーキ、ステアリングシステムなどの部品を持ち込み、9カ月にわたる製品テストと試作品生産を行った末、昨年6月に最終契約に至った。

 韓国企業が日本市場進出に次々と成功し、韓国の貿易の弱点だった慢性的な対日貿易赤字は昨年、大幅に減少した。

■「輸入増=対日赤字拡大」の公式崩壊

 韓国は輸出に必要な部品、素材などを主に日本から輸入しているため、輸出が好調なほど、対日貿易赤字が拡大する構造となっている。対日貿易赤字が減少したのは、アジア通貨危機当時の1998年と世界的な金融危機が起きた2009年ぐらいだ。当時は輸出不振が国内投資縮小、対日輸入減少、対日赤字減少につながるという好ましくない構造だった。

 しかし、昨年は異なった。韓国の輸出は全体で5565億ドルとなり、対日輸出は397億ドルとなって、いずれも過去最高を記録した。対日輸出は前年比40.9%増加し、1988年以来23年ぶりの高い伸びとなった。一方、日本からの輸入は683億ドルで6.2%の増加にとどまった。これにより、対日貿易収支の赤字は10年の361億ドルから昨年は286億ドルへと75億ドル減少した。

全洙竜(チョン・スヨン)記者 , 金垠廷(キム・ウンジョン)記者
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