絶体絶命のピンチも、どこ吹く風だ。
先週、隠し子が発覚したキャスターの宮根誠司(48)。現在の妻と結婚する前から付き合っていた愛人に子供を産ませ、認知もしているという。
宮根は昼のワイドショー「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ)の司会を務めている。6日の放送では「年明け早々、お騒がせしてすみませんでした」「心を新たに、信頼に少しでも応えられるように一から頑張っていきたいと思います」と謝罪したが、夫の不貞に敏感な主婦が見るワイドショーの司会者が隠し子騒動とは最悪のパターン。従来なら降板確実の不祥事だった。
しかし今も首はつながったまま。同番組を制作する読売テレビは「視聴者からお叱りのご意見を受け、真摯に受け止めています。宮根さんを降板させる予定はありません」(総合広報部)と説明する。
宮根が大きな痛手を受けなかったのは発覚直後に3連休に入って話題性が途絶えたことや、宮根のバックに大手芸能プロがついていることが大きい。
また、「主婦は宮根さんみたいなユーモラスな男性を許す傾向がある」(「東京家族ラボ」主宰の池内ひろ美氏)という見方も一理ある。
それにしてもだ。これが十数年前だったら、主婦が「宮根、ノー」を叫んで宮根は窮地に陥ったはず。女性たちはなぜ声を上げないのか。
女性心理に詳しい作家の三浦天紗子氏が言う。
「かつての主婦は他人のスキャンダルに目くじらを立てていましたが、いまは違います。ワイドショーの内容が政治や原発ものに変わったことからも分かるように、いまの主婦は社会問題への関心が高い。その結果、他人の夫の醜聞にあまり目を向けなくなりました。女性がオジサン化し、“まあ、いいんじゃないの”と物分かりがよくなったのです」
女性が寛容になったとはうれしい話だが、自分の夫の浮気は絶対に許してくれないそうだ。ご注意あれ。
(日刊ゲンダイ2012年1月14日掲載)