福島県浪江町の砕石を使った同県二本松市の新築マンションで高放射線量が検出された問題で、この砕石が同市立小の通学路の補修工事にも使われていたことが分かった。市は震災後に発注した全工事を対象に、同じ砕石が使われていないか調査を始めた。震災後の道路や建造物の復旧工事と一般工事の総件数は市内で約1000件に及ぶという。
砕石が使われたのは市立旭小前の市道で、延長約100メートル。震災でひびが入り、昨年4月にアスファルト舗装の補修工事をした。砕石の使用は16日に判明し、同小が放射線量を測ったところ、毎時0.42~0.50マイクロシーベルトで周辺と変わらなかったが、念のため数値の低い部分を歩くよう児童に指導した。17日夕にも保護者説明会を行う。土屋光啓校長は「驚いたが高い線量の場所がなくてよかった。子供たちの安心安全に努めたい」と話した。【宗岡敬介、鈴木梢】
毎日新聞 2012年1月17日 12時18分(最終更新 1月17日 12時59分)