東京都は2012年度から外国人の看護師・介護福祉士の育成に乗り出す。経済連携協定(EPA)にもとづき、フィリピンやインドネシアから看護師候補者らが1000人以上来日しているが、日本の国家試験に合格できずに、帰国するケースが多い。首都大学東京が試験対策の学習会を開く。高齢化の進行で看護・介護の人手不足がさらに深刻になると予想されるため、外国人の働き手を確保するのが狙い。
首都大は5月に看護師候補者向けの学習会を始める。EPAにもとづき日本で就労をめざして来日しているフィリピン人やインドネシア人が対象で、月2回程度、午前10時~午後4時まで開く予定。受講料は無料。過去の国家試験を1問ずつ解説する。
EPAで来日しているフィリピン人やインドネシア人のうち、看護師の国家試験に合格する割合は5%未満と低い。彼らにとって、日本の医療用語や社会保障制度などが難しいためといわれる。これらを過去の問題の解説を聞きながら、学べるようにする。
これまで特定非営利活動法人(NPO法人)がインドネシア人向けに同種の学習会を開催しており、首都大が協力してきた。11年のインドネシア人の看護師試験の合格者15人のうち7人が受講していた。首都大が主催することで、対象をフィリピン人にも広げ、頻度も高める。
介護福祉士候補者向けも10月に始める予定。ただ、首都大には介護の学科がないため、介護学科を持つ他の大学に協力を求め、看護師と同様の試験対策を実施する方針。
試験対策とは別に、来日前の看護師候補者向けの育成も始める。国立インドネシア教育大と交流があることから、首都大看護学科の講義を衛星で配信する。同教育大の学生約100人が受講できるようにする。日本と医療制度が異なるため、あらかじめ理解できるようにする。
厚生労働省の推計では、高齢化の進展と労働力人口(15~64歳)の減少から、25年には全国で看護職員が最大で20万人程度不足する見通しだ。
EPA、看護師、試験対策、介護福祉士、首都大
日経平均(円) | 8,414.24 | +35.88 | 17日 10:27 |
---|---|---|---|
NYダウ(ドル) | 12,422.06 | -48.96 | 13日 16:30 |
英FTSE100 | 5,657.44 | +20.80 | 16日 16:35 |
ドル/円 | 76.86 - .88 | +0.04円安 | 17日 10:07 |
ユーロ/円 | 97.45 - .50 | +0.21円安 | 17日 10:07 |
長期金利(%) | 0.950 | +0.015 | 17日 9:36 |
NY原油(ドル) | 98.70 | -0.40 | 13日 終値 |