停職・減給は重すぎ違法…君が代不起立で最高裁
2012年1月16日(月)20時2分配信 読売新聞
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国歌の起立斉唱命令に従わず、東京都教育委員会から懲戒処分を受けた公立校の教員らが、都に処分の取り消しと損害賠償を求めた3件の国旗・国歌訴訟の上告審判決が16日、最高裁第1小法廷であった。
金築誠志裁判長は戒告処分は妥当とする一方、「過去数回の不起立のみで停職・減給とするのは、処分による不利益の大きさを考慮すると重すぎて違法」との初判断を示し、停職1か月の元教員女性(61)と減給10分の1(1か月)の元教員女性(61)の処分を取り消した。
戒告の教員ら計168人と国旗掲揚の妨害行為があった停職3か月の元教員女性(61)への処分は妥当とし、請求を棄却。停職を取り消した元教員だけは損害賠償請求の審理のため高裁に差し戻し、それ以外の原告の判決は確定した。