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最終更新:2012年1月16日(月) 21時33分

君が代不起立、減給以上は「慎重に」

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 「君が代」を斉唱する際、起立しなかったことなどを理由に懲戒処分を受けたのは不当だとして、東京の都立高校の教職員およそ170人が処分の取り消しを求めた裁判で、最高裁判所は「戒告を超える減給以上の重い処分は慎重な考慮が必要だ」とする初めての判断を示しました。

 この裁判は、都立高校の教職員およそ170人が入学式や卒業式などで「君が代」を斉唱する際に国旗に向かって起立しなかったことなどを理由に懲戒処分を受けたことは不当だとして処分の取り消しを求めたものです。16日の判決で最高裁判所は、「戒告を超える減給以上の重い処分は慎重な考慮が必要だ」とする初めての判断を示しました。

 そのうえで停職処分を受けた教員1人について、「過去の2年間に3回、起立しなかったことだけを理由に停職処分にするのは重すぎ、著しく妥当性を欠く」として処分を取り消し、減給処分を受けた別の教員1人についても処分を取り消しました。一方、戒告処分を受けた教員については、「戒告処分は裁量権の範囲内」として処分は妥当だとしました。

 「停職に一定の歯止めをかけ、今の現職に少し背中をぐっと押すことができたのではないか」(停職処分を取り消された河原井純子さん)

 東京都教育委員会は教員2人の処分が取り消されたことについて、「厳粛に受け止めたい」とコメントしています。(16日18:58)

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