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経産省 地元が指摘も調査せず

1月16日 19時56分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

福島県二本松市の新築の賃貸マンションの室内で高い放射線量が測定された問題で、経済産業省は、去年末に地元の自治体から建物に使われたコンクリートの材料が原因ではないかと指摘を受けたものの、「可能性は低い」として詳しい調査をしていなかったことが新たに分かりました。

この問題は、二本松市の新築マンションの1階の室内で、1時間当たり最大で1.24マイクロシーベルトと、付近の屋外より高い放射線量が測定されたもので、床下の基礎工事のコンクリートには、原発事故の影響で計画的避難区域に指定されている浪江町の砕石場で採れた石が使われていました。この問題を巡って、砕石場を所管する経済産業省は先月28日、地元の二本松市などから「建物に使われたコンクリートの材料から高い放射線量が出ている可能性があるのではないか」と指摘を受けたということです。これに対し経済産業省は「原発事故のあと、コンクリートの材料の1つのセメントについて業者からサンプルを採って調査したが、放射線量が低いことを確認していたので問題ないと考えた」と説明したということです。その後、今月5日ごろになって浪江町の砕石場の石が使われた可能性があることが報告され、経済産業省は今月10日ごろからようやく詳しい調査に乗り出したということです。これについて経済産業省住宅産業窯業建材課は「何が原因なのか分からないなかで、砕石場の石には注目できなかったが、調査が遅れたという認識はなく、スピーディーに対応したつもりだ」と説明しています。