民主党関係者は、「田中直紀参院議員の防衛相起用は、輿石が強くこだわった結果だ」と証言する。
田中は昨年11月、死去した西岡参院議長の後任の参院議長候補に名前が挙がったが、選ばれず、輿石周辺は「輿石氏には議長選で苦い思いをさせたという負い目があった」と語る。
法相に起用された小川敏夫参院幹事長も、輿石が実質的に人選を決める「参院枠」との見方が強い。国民新党の自見郵政改革相を除けば、参院からの閣僚起用は、改造前も後も4人。だが、改造前に行政刷新相を務めた蓮舫参院議員は「首相枠」とされ、改造後は参院枠が1増した形となった。参院議員の一人は「輿石氏が参院枠増を勝ち取った」と語る。