中国は韓国を見て「嫉妬」している?

【新刊】鄭徳亀(チョン・ドクク)著『韓国を見る中国の本心』(中央ブックス)

 今年、中国紙『環球時報』が、ホームページでインターネットユーザーにアンケート調査を行った。質問は「韓国を力で制圧するか、あるいは説得して中国に引き込むか」。2万3400人余りが回答したが、「力で制圧」という答えが94.5%を占め、「説得」という答えは5.5%にすぎなかった。

 本書の著者は、産業資源部(省に相当)長官、中国・北京大学の招聘(しょうへい)教授を歴任した中国の専門家だ。著者は「韓国の国民性が“負けてはならないという勝負根性”だとすると、中国の国民性は“猜疑(さいぎ)と嫉妬(しっと)”だ」と語った。韓中関係の発展のために努力してきた豊富な経験と資料調査を基に、韓国に対する中国人の胸の内を解説している。例え話が多いのが特徴だ。

 中国人の民族的優越感が高揚していたころは、韓国に対してむしろ友好的だった。しかし、韓流ブームが拡大し、スポーツや経済などで韓国の立場が高まると、雰囲気は急変した。

 とはいえ実際のところ、両国は決して互いを敵対視できない間柄だ。著者は「中国は次の経済成長の段階で、金融危機を克服し新たなシステムを定着させた韓国モデルに注目せざるを得ないだろう。両国は、現在だけでなく未来のパートナーとして、東アジアに属する運命共同体」と主張している。互いを知らなければならない理由が、ここにある。340ページ、1万5000ウォン(約1000円)。

李泰勲(イ・テフン)記者
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