イラン最高指導者が核科学者爆殺で米国など非難、「裁き下す」
[テヘラン 12日 ロイター] イランの首都テヘランで11日に核科学者が爆殺された事件で、同国の最高指導者ハメネイ師は12日、犯行の背後にいる人物に裁きを与えると警告した。国営イラン通信(IRNA)が伝えた。
それによると、ハメネイ師は「われわれは今後も強い意志をもって進み、事件を起こした者とその背後にいる者に裁きを下すことを忘れない」と明言。
この事件をめぐり、イラン政府はイスラエルと米国の犯行だと非難するとともに、自国が進める核開発計画に変わりはないと表明。ハメネイ師も「この臆病なテロ行為は、CIA(米中央情報局)や(イスラエルの対外特務機関である)モサドによって計画または支援されたもので、傲慢(ごうまん)な両国がイランの力の前に行き詰まったことを示している」と強く批判した。
イランは、核開発問題をめぐり同国産原油の禁輸制裁を準備する欧米諸国などに対して、ホルムズ海峡を封鎖すると警告している。一方、米国は海峡封鎖には武力行使も辞さない構えを見せており、緊張が高まっている。
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