体験談〜自分の信用情報をみる〜
クレジットカード審査では個人信用情報機関に申込み者のクレジットカード利用履歴を照会する。その照会データがどのように記録されているかを自分の目で確めることができる。ここでは実際に体験した個人信用情報開示の手続きをレポート。
個人信用情報機関の種類
個人信用情報機関は3機関存在し、クレジットカード会社・銀行・消費者金融などの業態によって加盟する機関は違ってくる。 なぜこのように業態によってバラバラに機関が存在するのかというと、金融業界は長い歴史の中でそれぞれの業態がまるで異業界のごとく別々に成長を成し遂げてきたという歴史と経緯があるからだ。
(株)シーアイシー(以下、CIC)は、ほとんどのクレジットカード会社が加盟し、信用情報機関の中で最も保有するデータ量が多いのが特長。CICは大手クレジット会社の共同出資で設立された個人信用情報機関だ。
信用情報機関名称 | 加盟会員企業 | 事故情報の登録期間 | 相談窓口 |
---|---|---|---|
(株)シーアイシー (CIC) |
クレジットカード会社が加入 | 延滞継続中/延滞解消後は5年/自己破産7年 | 0120-810-414 |
株式会社日本信用情報機構(JICC) | 信販会社、消費者金融会社、流通系・銀行系・メーカー系カード会社、金融機関、保証会社、リース会社など | 延滞継続中/延滞解消後は1年/自己破産5年 | 0120-441-481 |
全国銀行個人信用情報センター (通称:KSC) |
銀行、信用金庫、信用組合、農協などの金融機関 | 事故発生日から5年/延滞解消後は5年/自己破産10年 | 0120-122-878 |
※延滞継続中とは延滞が解消しない限り事故情報が消えないという意味
情報交流CRINとは
個人信用情報機関のうちCIC、JICC、KSCはそれぞれ相互に事故情報(延滞情報)だけを利用できるようになっており、このシステムをCRIN(クリン)という。
つまりどこか1つでも個人信用情報機関にブラック情報が登録されていると、どのクレジットカード会社に申込みをしても信用情報照会の際に判明するようになっているということだ。
個人信用情報を自分で確認してみた
以前、実際にCICへ自分の信用情報を確認した時の体験を手順に沿ってお伝えしよう。
クレジットカード会社の審査担当としていつも見ている個人信用情報もユーザーの立場で見るのではちょっと勝手が違ったので、とても新鮮な気分になった。
- 1、直接行くか郵送で確認するか
- CICは全国の主要都市に相談室を設けており、ここに運転免許証と印鑑を持って直接行くとその場で情報を確認することができる。CICでは郵送で確認することもできるので、私は郵送で確認することにした。
- 2、申込みに必要なものを揃える
- まずは信用情報開示申込書をダウンロードしてプリントアウト。A4サイズの申込書で氏名・性別・住所・電話番号・生年月日・勤務先・連絡先(携帯)を記入。
そして過去にクレジットを利用した際に住んでいた住所を書くようにと書いてあったので前住所を2つ記入。
必要な書類として、身分証明証のコピーと900円の定額小為替とあったので、近くのコンビニで運転免許証のコピーを取り、郵便局に行って定額小為替を買って申込書と一緒に郵送。 - 3、確認の電話がくる
- 郵送から2日後にCICの女性職員から私の携帯に電話があり、確認とのことでひととおり申込み書の内容を復唱された。まるでクレジットカードの在籍確認電話と同じだ(笑)。
それから3日後、CICから白い封筒で 配達記録郵便として自宅に届いた。 - 4、中にはこんな書類が入ってた
- 封筒を開けるとA4サイズの「信用情報開示報告書」と書かれた紙が数枚。1枚目にはCICの業務についての説明や、「この報告書は大切に保管して下さい」などと書かれている。
2枚目以降に自分の情報について書かれているがクレジット情報として以下の情報が記載。
クレジット情報 | ||||||||
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氏名 | ||||||||
生年月日 | ||||||||
電話番号 | ||||||||
郵便番号 | ||||||||
住所 | ||||||||
クレジットの契約日 | ||||||||
クレジットの種類 | ||||||||
ショッピング利用額 | ||||||||
キャッシング利用額 | ||||||||
残債額 | ||||||||
クレジットカード会社名 | ||||||||
入金状況 |
- 5、入金状況は$マークで
- 最も気になる入金状況(つまり支払いの状況)だが、このように$マークで記載されていた。
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
$ | $ | $ | $ | $ | $ | $ | $ | $ | $ |
- 「0」が最も新らしい入金情報で「1」がその前の月、「2」が2ヶ月前で右へ行くほど古くなる。それぞれの数字の下にある「$」は、その月に正常に入金(実際には銀行引落し)があったことを示す印。
なお、説明書には「A」=入金がなかったもの、「B」=お客様以外の理由で入金のなかったものと言う具合に9種類のマークの説明が書かれていた。入金状況は、1~2ヶ月前の情報が登録されるので、少し前の登録状況を見ることになる。 - 6、全部の情報が記載されるわけではない?
- 私の場合、勤務先が記載されていなかったのでCICに電話で確認したところ、クレジットカード会社からの登録申請を元に情報を登録しているため登録する情報は各クレジット会社に任せているとのこと。つまり、すべての情報をあますところなく登録申請するクレジットカード会社もあれば、そうでないクレジットカード会社もあるとのことだった。
- 7、その他に分かった情報
- 別のページに以下のような情報が記載されていた。
完済情報 | 過去に利用して支払いが終わったショッピングクレジットの支払い履歴 |
---|---|
申込情報 | 6ヶ月以内のクレジットカード申込履歴 |
他機関情報 | CRINによって交換されるJICCとKSCの事故情報(無しとなっていた) |
悩む前にGO!
あなたが過去に数ヶ月の延滞を起こした経験があって不安な思いをしているのなら自分の目で個人信用情報を確認するのがよいだろう。すべての個人信用情報機関で情報を開示してくれる。
そうすることによって次にどんな手を打つべきか考えることができる。
個人信用情報やブラックリストについてもっと知りたいなら、クレジットカードの審査基準ガイドのページへ。