人間くさい子守唄に夢中
今、「子守唄」に夢中なんです。
今月24日に江戸東京博物館ホール(東京都墨田区)で行われる「今宵は子守唄で 聖夜のララバイ」(主催・日本子守唄協会)というコンサートの司会を任され、ステージでも歌うんです。
私と子守唄、意外な取り合わせですか? 2人の子供の母ですから、自分には自然な存在です。でも、私が知っていた子守唄と、今向き合っているそれとは似て非なるもの。子供は天使で、子守唄を歌うのは聖母…っていうイメージがあるじゃないですか。でも、そうじゃない。
子育てをすればわかりますが、子供は天使じゃないし、母親だって聖母じゃないでしょ。子守唄も、すごく「人間くさい」ものだと思う。そこに涙があり、生きている人の叫びがあるんです。日本には2000を超える子守唄があるのをご存じですか? 類歌も含めれば、4000を超えるともいわれています。
私と子守唄を結び付けてくれたのは、エッセイストで日本子守唄協会代表の西舘好子さんです。そう、彼女も2度の離婚経験がある…。スキャンダルな女っていう意味で通じ合う? フフ、確かにそうかもしれません。私の人生を分かってくれる方です。
西舘さんと知り合ったのは2年ほど前なんですが、会うたびに子守唄のことをうかがっても、私には「聖母の歌」というイメージは変わらなかった。それが、この司会の仕事を受けて、どっと心の中に子守唄がなだれ込んできたんです。
もうそれからは、毎日子守唄のことを考え、西舘さんから資料や本をもらって読んだり、専門家の先生に話をうかがったり…。
今は小さな機械に何百も歌が入るでしょ。300曲ずつ2台に入れて、寝るときも聞いてます。“睡眠学習”です。朝起きると体に入っているみたい。
どうして、そこまで熱心になれるか…。私自身が、「人間」をテーマに勉強をし続けているからでしょうか…。
仕事との相乗効果上げたい
心理学から始まって、哲学、倫理学や宗教…。「人間」のことを勉強するようになって15年くらいでしょうか。
今は、明け方まで本を読んだり、リポートを書いたりしています。朝7時に小5と中1の娘を学校に送り出し、11時くらいまで寝た後、篠笛を吹いたり、大学に行って講義を聴いたり…という生活です。タップダンスやテコンドーもやったりしてます。本を読む時間がほしくて、車じゃなくて電車で移動するようにしているほど。
前は、知りたいことを知れればいいと思っていましたが、勉強する中でアカデミックな「肩書」も持ちたい、と上を目指して頑張ってます。いずれ、何らかの形にしたいと思ってますけどね。
こうした生活がどうしてできるか、不思議? それは、私がいまここにいるということで説明できるでしょ。確かにマスコミに出るお仕事はないですが、イベントに出たり、歌を歌ったりの仕事はしています。10万円でも十分だと思う人もいるし、100万円でも足りないと思う人がいるでしょ。私は今の自分に満足してるんです。
来年の研究テーマは「縄文時代」。インドや古代にも関心があります。こうして勉強していくことを社会にフィードバックしたい。映画出演のお話もあるので、女優や司会のお仕事とも相乗効果をあげたいですね。
“傷あと”は私を確実に成長させた
昔のことは、やはりあまり…。いろいろ言われたことにくたびれたし、自分でない自分がひとり歩きしていたと思う。だから、この5年はインプットばかりでした。一度転んでるから、いろいろ勉強してますよ。
青春時代の苦い思い出はだれにでもあるでしょう。ただ、私の中で何回も繰り返し考えて言えることは、人生にムダなことはない、“傷あと”は私を確実に成長させた、ということです。
人が成長するのに必要なのは、「愛と傷」だと読んだことがあります。これって「愛とムチ」とも言えると思うんです。そこから人も育つんじゃないですか。
私が今、取り組んでいる「子守唄」は、そうした人間性と愛をはぐくむことにつながると思えるから、やれるんですね。私自身、いろんな人に支えてもらっています。2人の娘も私が遅くまで本を読んだり、論文を書いていると、「ママがんばって」とお菓子を置いてくれたり、朝ご飯も作ってくれたりします。
37歳…私はまだまだ青いと思ってますよ。年齢が上がることを引き算で考えちゃだめ。60歳や65歳で定年になっていく日本の社会にも問題ありますよ。若者との違いは、筋肉の差だけです。年齢のレッテル張りに負けちゃいけない。
私もずいぶん張られてきた人間ですから…。
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