入門10か月韓国人レーサー「アジアNO.1狙う」

日本に進出成功、イム・チェウォン

 一昨年2月に行われた大学の卒業式の後、すぐに日本に向かった。「車のことをきちんと知るためには、フォーミュラに乗る以外に方法がなかったんです。それで日本行きを選びました」。しかし、カート経歴の浅いイム・チェウォンにとって、フォーミュラ入門への道は決して容易なものではなかった。練習走行中にコースを離脱し、防護壁に激突するなどの事故が相次いだ。キム・ソンチョル団長は「7月までに掛かった修理費だけでも、軽く車1台分(約1億ウォン=約670万円)に上る。チェウォンを日本に連れてきた自分が馬鹿だったと思ったこともある」と当時を振り返った。

 練習で事故を繰り返していたイム・チェウォンだが、今年8月にスーパーGTレースの一環として開かれたフォーミュラレースの予選を3位で通過した。フォーミュラ入門から6カ月でレーシング経歴10年以上の日本のドライバーたちと肩を並べるレベルにまで到達した瞬間、イム・チェウォンの胸に熱いものがこみ上げてきた。「初めて車を壊した時は、日本人たちが集まってきて、お前みたいなやつがどうしてフォーミュラに乗っているんだと言わんばかりの目つきで見られました。ところが成績がどんどん良くなっていくにつれ、そうした人々も徐々に私を認めるようになってきました」。10月にはスーパーFJ岡山シリーズで優勝し、日本のレーシング界をあっと驚かせた。25年にわたってモータースポーツを取材してきた中日スポーツ記者は「短い時間で驚くべき成長を遂げている」と話した。

 11日の日本一決定戦でも「有終の美」を飾りたかった。しかし、カーブを回ったところで誤ってコースを離脱してしまい、惜しくも11位でレースを終えた。「最後にうまく走るところを日本人選手に見せてやりたいと思ったら、欲が出てしまいました。残念な結果でしたが、日本で最善を尽くすことができたので、後悔はしていません」。

 イム・チェウォンは今年、F3のすぐ下の「アジアン・フォーミュラ・ルノー・シリーズ」に出場する予定だ。アジア・チャンピオンになれば、「F1の登竜門」とされるF3進出の可能性も高まる。先月19日にチームテストのために、中国の珠海に向かったイム・チェウォンは「始めるのが遅かっただけに、もっと必死にやるしかない。韓国人初のF1ドライバーになる夢を必ずかなえてみせる」と力強く語った。

鈴鹿(日本)=チャン・ミンソク記者
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