原則関税ゼロを掲げる環太平洋経済連携協定(TPP)への交渉参加を控え、政府は月内にも米国などとの事前協議を始める。米政府は日本の交渉参加を認める前提として、自動車、農業、保険分野の市場開放を求める構え。一方、政府はオーストラリア、マレーシア、シンガポールにも近く協議チームを派遣する。TPP交渉への参加を巡る各国との折衝がいよいよ本格化する。
日本がTPP交渉のテーブルに着くには、交渉参加9カ国すべての了承を事前に得る必要がある。内閣府の石田勝之副大臣は11日までオーストラリア、マレーシア、シンガポールの3カ国を訪れ、日本が3カ国に近く協議チームを派遣することで一致した。それ以外の国々とも大使館ルートを通じて協議の日程調整に着手しており、1月中にも協議を開始できる可能性があるという。
最大の関門は米国だ。日本のTPP参加について米政府は議会と2~3カ月事前協議し、交渉開始の90日前までに議会に通告する必要がある。日本との事前協議は、米議会を説得する材料を引き出すのがねらいだ。
通商交渉を仕切る米通商代表部(USTR)は13日、日本の参加に関する意見聴取を締め切る。内容を精査したうえで、早ければ今月末にも日本との事前協議を始める。
焦点の一つが自動車だ。米国では日本のTPP参加を農業団体が歓迎する一方、自動車団体が反対する。農協が反対し、経済団体が賛成する日本とは逆の構図だ。USTRで日本担当のカトラー代表補も「事前協議で自動車市場の開放はカギ」と指摘。全米商工会議所のオバーバイ・アジア担当副会頭は米国車輸入に一定の目標数量枠を設ける案も選択肢とする。
ただ、日本側は「具体的にどこが閉鎖的なのか知りたい」(日本自動車工業会の志賀俊之会長)と反発。日本は自動車に関税をかけておらず「米国車は品ぞろえや営業に問題がある」との指摘もある。枝野幸男経済産業相も「事実を誤解しているのか、TPPで議論すべきことか、2つの面で主張していく」と一歩も引かない構えで、事前協議の最大のポイントになる可能性がある。
日本郵政グループが手掛ける保険事業もやり玉にあがる可能性がある。日本で米大手保険が高シェアを持つがん保険の郵便局での販売拡大を求めたり、日本郵政グループが自前のがん保険を開発することをけん制したりする可能性がある。
米国以外ではオーストラリアとの事前協議が焦点だ。日本と豪州は昨年12月から日豪経済連携協定(EPA)の交渉を再開しており、豪州側はEPAの早期妥結をTPP交渉参加の条件とする可能性も否定できない。農業市場の開放もテーマになりそうだ。
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