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木嶋佳苗被告初公判の冒頭陳述要旨

読売新聞 1月11日(水)10時1分配信

 交際相手ら男性3人を殺害したとして、殺人罪などに問われた無職木嶋(きじま)佳苗(かなえ)被告(37)の裁判員裁判の冒頭陳述の要旨は以下の通り。

 【検察側】

 木嶋被告が2008年5月に結婚サイトに登録したのは、計7380万円をもらっていた男性が07年8月に死亡し、収入が途絶えて困窮したためだった。

 寺田隆夫さん(当時53歳)とサイトで知り合ったのは08年6月。09年1月には結婚を約束したが、同月30日夜、寺田さんを睡眠薬で眠らせて練炭に着火し、一酸化炭素中毒で死亡させ、寺田さん宅のパソコンを処分。殺害までに計1850万円を受け取り、高級車の購入などに充てた。

 安藤建三さん(同80歳)からは、学費に充てるとうそを言って80万円をもらった後、カードを無断で繰り返し使用した。09年5月15日は、リフォームを手伝うと自宅に行き、睡眠薬で眠らせ練炭に着火して帰宅。この間、カードで188万円を引き出した。正午過ぎに火災が発生し、安藤さんの遺体が見つかった。睡眠薬の成分が検出された。

 再び生活に困窮し、サイトで09年7月、大出嘉之さん(同41歳)と知り合うと、結婚の意思を伝え、学費名目で470万円をだまし取った。8月5日、妹を紹介するとうそをつき、木嶋被告宅に来るよう誘った。レンタカーで訪れた大出さんに睡眠薬を飲ませ、後部座席に乗せて、自ら運転して駐車場に向かった。到着後、車内で練炭を燃やし、タクシーで帰宅。遺体からは睡眠薬の成分が検出された。サイトで知り合った男性から多額の金をだまし取り、練炭で殺害したことが共通点だ。

 【弁護側】

 木嶋被告は北海道で生まれ、高校卒業後に上京。02年から千葉県のリサイクル業の男性の下で働き、気に入られ、生活費の面倒を見てもらった。男性は07年に70歳で死亡し、経済的に助けてもらった人を失い、安定した暮らしを望んだ。08年5月、結婚サイトに登録。結婚の条件は経済的に助けてくれること。本気で結婚を考えていた。

 寺田さんとサイトで知り合い、08年6月に交際を開始。検察側が死亡したと主張する09年1月30日に別れ話をし、寺田さん宅を去った。2月1日より後に死亡した可能性があり、寺田さんは自殺と疑われる。

 安藤さんとは、高齢で結婚サイトに登録していることに興味を持ち、交際を始めた。木嶋被告は09年5月15日、畳替えの掃除の手伝いに行った。安藤さんはヘビースモーカーで、たばこの火の不始末による失火だった可能性がある。

 大出さんとは09年7月に交際を開始。8月5日に別れ話をした後、大出さんが練炭を譲ってほしいと言うので譲り、大出さんの提案で車で出掛けた。見知らぬ駐車場に行き、1万円札を渡され、タクシーで帰った。駐車場の隣はアパートで、殺害場所としては不自然。自殺が疑われる。

 いずれの事件も練炭を持ち込んで火を付けていない。

最終更新:1月11日(水)10時1分

読売新聞

 

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