(CNN) イランによるホルムズ海峡封鎖の威嚇で緊張が高まるペルシャ湾情勢で、米国防総省高官は13日、同海峡と同湾で1月6日、イランの複数の高速小型艇が米軍艦船と湾岸警備隊の警備艇に急速に接近する敵対行為を2件起こしていたことを明らかにした。発砲は起きなかった。
米軍の水陸両用輸送船「ニューオーリンズ」への接近はホルムズ海峡で起きたもので、同船は警笛や音声で応答を呼び掛けたものの反応がなく、一時は約457メートル内にまで近付いたという。この後、高速艇は海域から離れていた。国防総省はイラン側の行動について国際海洋航行の行動基準を無視していると批判した。
また、クウェート市から東方へ約121キロ離れたペルシャ湾上で同日、米沿岸警備隊の警備艇「アダック」が航行中、イランの高速艇による威嚇行為を受けた。イラン人乗組員は自動小銃AK47で武装していたとみられ、少なくとも1個のビデオカメラを保持していた。高速艇の1隻の前部には機関銃が装備され、要員が張り付いていたという。米警備艇が、周辺海域にいた別の大型のイラン艦船に連絡した後、高速艇は敵対行為を中止していた。