役所での交渉の際の撮影・公開について
副会長の川東大了です。
ここの所、役所等へ訪問した際に「動画の撮影はお断りします。」と言われて、問答となる事が続いた。
１２月１９日の時は、事前にアポは取っていたが、動画の撮影を巡って、大東市教育委員会が
「動画で撮影されると、（ためらい等が生じて）適正な公務が遂行できない」「動画の撮影のお断りはお願いという表現をとっているが、約束事との上では強制力がある」「根拠は、庁舎管理規定と傍聴注意事項だ、懇談の際にも傍聴注意事項を準用している」などとして、懇談を拒否された。
大東市教育委員会の動画
� �http://www.nicovideo.jp/watch/sm16474711
�◆�http://www.nicovideo.jp/watch/sm16476206
１２月２１日には、神戸市役所で「動画の撮影は止めてください、従ってもらえないなら出て行って下さい」と言われ、動画の撮影の是非を巡って問答となった。
神戸市役所の根拠は、「許可なく動画撮影は禁止」とした注意事項でした。
このような事が、続いたので、役所を訪問し面談等をする場合の録画・公開について述べておきたいと思う。
まず、世間でよく言われる「肖像権」というものは、（日本国の）法律上の権利としては存在しません。
なので、例えば、役所の職員が美人で、カメラを持って行って写真を取りまくったとする。その職員が警察に被害届けを出すとしても「肖像権侵害罪」はありません。（勿論、そういう事をしても良いという意味ではないからね）
そして、いわゆる「肖像権」について、過去の判例として、「法廷で無断で撮影した写真を週刊誌に載せた行為」が不法行為とされた判決があります。
その時に人格的利益（人格権）の１つとして
・人は，みだりに自己の容ぼう等を撮影されないということについて法律上保護されるべき人格的利益を有する
・人は，自己の容ぼう等を撮影された写真をみだりに公表されない人格的利益も有すると解するのが相当である
との判断がされてました。
公務員の公務中に、この人格的利益（写真を撮られたくない）が完全になくなるとは言えないのは確かです。
つまり、私が美人の公務員を見つけて、その人の顔の写真を撮って、それを自分のホームページとかで公開すれば、その公務員の公務中の撮影であっても、人格的利益を侵害したとされる可能性はあります。
この辺りについては、実際に公務中に撮影された公務員が、撮影した人間を訴えないと、どのような判決が出るか分りません。
最高裁では、この辺りについて、以下のように述べています。
・もっとも，人の容ぼう等の撮影が正当な取材行為等として許されるべき場合もあるのであって，ある者の容ぼう等をその承諾なく撮影することが不法行為法上違法となるかどうかは，被撮影者の社会的地位，撮影された被撮影者の活動内容，撮影の場所，撮影の目的，撮影の態様，撮影の必要性等を総合考慮して，被撮影者の上記人格的利益の侵害が社会生活上受忍の限度を超えるものといえるかどうかを判断して決すべきである。
分り易く言えば、「ケースバイケース」と言う事です。
なので、皆様が仮に役所を訪問して録画する際、公務員の顔の撮影については、相手の承諾が得られない場合は、写さない方が無難かもしれません。
※後述するが、公務員の公務中は私的（プライベート）な時間ではないので、人格的利益（いわゆる「肖像権」）は制限される
さて、私たちが動画を撮影する行為については、国民に報道（公開）する事を目的に行っており、公益の為でもあります。又、国民にも知る権利があります。
より正確に情報を国民に伝える為には、可能な限り無編集が望ましく、文書より音声、音声のみより映像、そして、一番、正確な情報の伝達は無編集による動画の公開であります。
例えば、面談を行って、その面談の内容を文章で報告すると、１００人のいれば１００人の文章・表現になってしまいます。
「百聞は一見に如かず」の諺の通り、同じものを見ても、人それぞれの感じ方が違うので、同じ面談の参加者であっても、AさんとBさんとでは、説明が全然違うとかもありえます。また、人間は感情の生き物でもありますので、まったく同じ発言でも、その時の感情移入によって、受け止め方も全然変わってくる事も珍しくありません。
石原東京都知事が「日韓併合の歴史を１００％正当化するつもりはない」を「１００％正当化するつもりだ」と捏造報道をしたTBSが行った謝罪番組で「深くお詫び申し上げます」と言ったあとにため息を「はぁーーっ」とついた事がありました。
そのため息をつく様子を文章でどれだけ詳しく説明しても、完全に状況を伝える事は出来ません。
又、意図的に情報を歪曲するつもりはなくて、私が感じたままに真実を伝えたつもりでいても、発言者にとって「そういうつもりで言ったのではなかった」となる場合もあります。
文章だけの報告なら、私は大東市教育委員会から「記憶力が低下してるような精神障害者がこんな懇談の席に来るな」と言われましたと報告出来ます。（実際に言われたがなｗ）
多分、このように報告すれば、大東市教育委員会は、「そのような事は言っていない、それは一部分の発言を取り出しての歪曲だ」とか言うでしょう。
このような誤解やトラブルを防ぐ為に、非常に効率の良い方法が動画撮影であり、又、国民に真実を伝える最も優れた方法であります。
実際に大東市では、議会の様子を議事録（文章）の公開だけでなく、インターネットに録画・放送しているのはその為でしょう。
つまり、「国民がより正確に真実を知る」為に非常にすぐれた報道（公開）方法が、動画撮影であるのです。
ここまで、動画の撮影が「真実を国民に伝える方法として大変優れている」事と、公務員の顔を映さない撮影に関しては、いわゆる「肖像権」の問題に触れない事を説明しました。
次に公務執行妨害との兼ね合いについて
公務の中には、公開する事で公務の執行の妨害になるケースはあります。警察の捜査の進展状況などです。（勿論、そんなもの教えてくれませんがｗ）
ですが、原則として公務員の公務は「全体の奉仕者として、日本国民の生命と財産を守る為」のものであります。
市役所では多くの職員が、国民に見られながら公務を行っております。
先に述べた通り、公務員が「撮影されたくない」とする人格的利益を主張するにしても、公務員は全力で職務を遂行する必要があり（職務専念義務）、それは私的（プライベート）の範疇ではないので、単に「撮影されるのは嫌だから、撮影すると公務執行妨害だ」とはなりません。
あくまで、その撮影・公開によって、公務の妨げになる場合にのみ公務執行妨害になりえます。
また、一般人が映る事については、街中の撮影の際に通行人が入り込む程度の事であり、そのたまたま映りこんだ市民が「撮影されたくない」というのは自由でありますが、私たちも役所に訪れる一般の方を撮るのが目的ではなく、相応の配慮をしている。仮に映り込んだ市民より「自分の姿を公開されたくない」と言われれば、編集する等の配慮も行う。
又、個人情報保護の観点についても「話の中で個人情報に関するものが出てきたら、その部分は指摘してもらったら削除・編集等の配慮はする」としております。
庁舎管理規定に基づく「許可なく撮影を禁ずる」とされた場合に撮影は不法行為になるかについて
民間の施設では、管理権があり、自由に決める事が出来ます。解放新聞が「お前に売る新聞はない」とするのも自由、お客様に「帰れ」と言うのも自由です。
ですが、役所は民間の施設ではありません。
公務員の公務は、全体の奉仕者して国民の目に晒されて然るべきものであり、又、国民も公務員の公務を知る権利があります。
この「国民の知る権利」を侵害する規則を設ける事が、職権濫用にあたる行為であります。
つまり、国民が真実を知る権利、自由にわたる干渉となる「撮影を禁ずる」の規則は、効力を有せず、国民に真実を知らせる為（公益性）の撮影をする事で「不法行為」とはならない。
つまり、「許可なく撮影を禁ずる」と言うのは、記念撮影や、映画・ドラマの撮影など公益性のない撮影には効力を発揮しても、国民の知る権利の撮影に対してまでは、それを禁ずる事は出来ない。
ですが、極力、「撮影の許可を下さい。これは国民に知らせる為に必要です。個人的な話をしに来てるのではない。」として、撮影の許可を申し入れてます。
その申入れを受け入れて貰えない場合は、法的強制力のある根拠の提示を求めています。
少なくとも、判例として、公益性を有する公務員の公務の撮影・公開が「不法行為」とされたものは発見出来ませんでした。
それと、撮影は身を守る為にも必要であること
先日の神戸市役所の動画を見た通りですが、受付にて「服務の宣誓」を請求したところ、「担当の人間が来るから、お待ちください」と言われて３０分ほど待たされた挙句、「後日、対応するとのことです」と言われました。
もしも、動画撮影という証拠がなくて、受付の女性が「担当の人間が来るなんて言った覚えはない」と言えば、どうなっていたのでしょうか？
日本国憲法第１７条では、「何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は公共団体に、その賠償を求めることができる。」とされております。
つまり、公務員の不法行為の被害者となった時に証拠が無ければ、立証が困難になります。
神戸市役所では、実際に私達は３０分ほどの時間を損失しました。
今回は、動画の証拠があるから立証出来ると思いますが、もしも、動画の撮影がなくて、神戸市役所の人間が「そんな事を言った覚えはない」と言い出したら、果たして立証出来るだろうか？
又、神戸市役所のホームページで堂々と公開されている「服務の宣誓」を「すぐにお出ししないのが神戸市の見解です」とする回答も録画しましたが、これも録画していなければ、「そんな事を言った覚えはない」と言われたら、立証出来るかどうかわかりません。
少なくとも、神戸市役所に関しては、録画していないと信用出来ません。
又、何をされるか怖くて怖くて、近づけません。
「服務の宣誓」を貰えなかった為に、そのショックで、再び精神疾患が再発してきたようです。
それと、「服務の宣誓」は自分で調べて知ってしまいました・・・
私は１２月２１日のあの日にどうしても知りたくて、「教えて欲しい」と申し出たにも関わらず、ホームページで公開されている「服務の宣誓」を教えて貰えなかった訳です・・・
そういや、あの１２月２１日に私は神戸市役所で一切、名乗ってないし、住所も教えていない。
人事課の人間は「先程の質問（西村斉さんのもの）と併せて、文書で回答する」と言っていたが・・・、何処に文書を送るのだろう？
私の承諾なく、他人に回答を送ったら、私の個人情報の漏洩になるだろうし・・・
（服務の宣誓を集めるのが趣味という私の個人情報の漏洩）
受付も、人事課も「後日、文書で回答するので、貴方のお名前と回答の送付先を教えて下さい」って私に聞いてないけど、私が何処の誰か分っているのだろうか？
回答送付先にしても、居住住所に送られたら困る場合もあるしね。
ま、神戸市役所に対しては、度を超えたので、相応の措置を講じます。
覆水盆に返らず、との諺がありますが、あんまり舐めた真似するとどうなるか、きちんと見せておきます。
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