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病院再診料:4月から、二つ目の診療科も患者負担必要に

 厚生労働省は13日、患者が同じ病院で二つの診療科を受診する場合、最初にかかる診療科でしか払う必要のない「再診料」について、4月以降は2カ所目も負担が必要になる見直し案をまとめた。病院の収入を増やし、勤務医の待遇改善につなげる狙いがあるが、患者の自己負担は1回につき100円前後アップする見通し。同日、12年度の診療報酬改定を議論している厚労相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)に示した。

 再診料(690円)は、受診が2回目以降の外来患者の治療代として医師が請求できる診療報酬。原則7割は保険給付され、患者の自己負担は3割の207円。現在は患者が同一病院で複数の診療科を訪れても、病院側は最初の診療科分しか請求できない。

 しかし、初めて治療する際の「初診料」(2700円)は2カ所目でも半額を請求できる仕組みで、再診料もこれに準じて二つの診療科までは請求を認めることにした。過剰な診療を防ぐため、初診料同様、算定額は半額など一定程度減額する。足を痛めた人がかぜをひき、同一病院で外科と内科にかかると、双方で初・再診料を払うことになる。

 政府は昨年末、診療報酬全体で0.004%のプラス改定とすることを決めた。医師の技術料など本体部分は1.38%(約5500億円)増で、この財源を救急、産科、小児科、外科などの勤務医の負担軽減や、在宅医療の充実などに重点配分する。【山田夢留】

毎日新聞 2012年1月13日 20時16分(最終更新 1月13日 21時01分)

 

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