2011年11月15日 19時29分 更新:11月15日 19時39分
【バンコク鵜塚健】タイ中部の工業団地に甚大な被害を与えた大洪水は、全体的に収束に向かっている。アユタヤ県などで水が引き始めたほか、バンコク都内でもこの数日間は浸水地域の拡大がほぼ止まっている。「都心部水没」の最悪の事態は避けられそうで、政府内に楽観的な見方が出始めている。
アユタヤ県、パトゥムタニ県の7カ所の工業団地は、軒並み浸水被害を受けたが、周辺の水位は徐々に低下し、団地内の排水作業も順次進められている。また、新たな浸水が懸念されたバンコク東部のバンチャン工業団地、ラカバン工業団地も15日現在、大きな被害は出ていない。バンチャン工業団地では敷地内の一部に水が入ったが排水作業を終了。タイ労働省幹部は15日、「両工業団地とも数日以内に平常の操業状態に戻れるだろう」と語った。