北朝鮮の朝鮮労働党機関紙、労働新聞(電子版)は11日と13日に、北朝鮮に住む日本人妻の皆川光子(朝鮮名=キム・グァンオク)さんの手記と写真を掲載した。北朝鮮は、高官が9日に民主党の中井洽・元拉致問題担当相と中国で接触したばかり。関係者は、この時期に手記を掲載した意図に注目している。
「50余年の歳月の中で見た朝鮮」と題された手記は11日が第1回、13日が第2回で、さらに続くのかどうかは不明。
1939年に東京で生まれ、北海道大学在学中に知り合った在日朝鮮人と結婚し、60年に北朝鮮に渡ったことや、入国後の生活、97年の日本への里帰りを振り返ったうえで、先月の金正日(キム・ジョンイル)総書記の死去に「敬愛する将軍を失い、天が崩れたかのように思えた」などと言及。後継者の金正恩(キム・ジョンウン)氏については「もう1人の運命の太陽」などと形容した。(ソウル=貝瀬秋彦)