事件橋下大阪市長に96億円の返還求め提訴 市民団体「旧WTC購入は違法」2012.1.12 14:49

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橋下大阪市長に96億円の返還求め提訴 市民団体「旧WTC購入は違法」

2012.1.12 14:49

 大阪府の咲洲(さきしま)庁舎(旧WTCビル、大阪市住之江区)をめぐり、耐震性を十分調査せずに府が同ビルを購入したのは違法だとして、市民団体のメンバーらが12日、前知事の橋下徹大阪市長に購入・改修費など計約96億3千万円を返還させるよう府に求める訴訟を大阪地裁に起こした。

 橋下氏が知事を務めていた平成22年6月に、府庁全面移転を目指して買い取った肝いりの庁舎。大阪湾の人工島に立つ超高層ビル(地上55階建て)で、東日本大震災で揺れへの脆弱(ぜいじゃく)さが露呈、橋下氏が全面移転を断念した経緯がある。

 訴状によると、東日本大震災では震度3の揺れだったにもかかわらず、旧WTCビルでは、天井や壁など350カ所以上が破損。府から安全面の検証を依頼された専門家会議は昨年8月、「耐震性に大きな問題がある」と指摘した。

 原告側は「専門家らが短期間で発見できた問題点を購入前に何ら調査していない。旧WTCへの公金支出は違法だ」と主張している。

 橋下氏は提訴について「議会での議論などのプロセスをきちんと踏んだ決定で僕が賠償責任を負うことになれば、自治体の長なんてできなくなる。府庁移転反対の人は、訴訟ではなく選挙を通じて民意を実現すればよかった」と記者団にコメントした。

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