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市民団体:「WTC購入は不当」、橋下氏に96億円請求を

大阪府咲洲庁舎(旧WTC)=大阪市住之江区で2011年5月、本社ヘリから小松雄介撮影
大阪府咲洲庁舎(旧WTC)=大阪市住之江区で2011年5月、本社ヘリから小松雄介撮影

 耐震性を十分調査せずに大阪府咲洲(さきしま)庁舎(旧WTC、大阪市住之江区)を購入したのは不当だとして、市民団体などが来年1月12日、松井一郎知事を相手取り、購入当時知事だった橋下徹大阪市長に、ビル購入費など約96億円を返還請求するよう求める住民訴訟を大阪地裁に起こすことが分かった。

 原告は市民団体「おおさか市民ネットワーク」(藤永延代代表)と、フリージャーナリストの西谷文和さんのほか、府民計100人の予定。

 橋下市長が知事時代の10年6月、約85億円でビルを買い取り、部局の移転を進めた。しかし、今年3月の東日本大震災で床など約360カ所が損傷。専門家から耐震性の問題を指摘され、全面移転を断念した。

 関係者によると、訴訟では「科学的な耐震調査がなされておらず、安易な支出だった」と主張。ビル購入費に加え、移転費、改装工事費、今後必要となる耐震補強費用も請求に含める方針。橋下市長が知事を辞職したため直接の請求ができず、松井知事を通じて返還を求めることにした。【林由紀子】

毎日新聞 2011年12月30日 12時02分(最終更新 12月30日 14時39分)

 

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