- 2002 年に誕生した米国のメモリベンダー。特に独自設計のマニア好みの商品を扱いサポートも手厚く自社 Indilinx や SandForce 搭載品向けに独自のメンテナンスツールを公開、ファームウェア更新も積極的にしている (但し各種ツールはダウンロードメニューではなくフォーラムで公開されるので日々のフォーラムのチェックと英語力が必要である) 等の点で他のベンダーや転売企業とは一線を画しているがその場のノリと思いつきだけで商品化されたものもあり、ファームウェアの完成度が低くファームウェアアップデートが必須である等あくまでも遊び用のパーツだと割り切る必要がある。安定して常用する事を前提としてない完全に趣味のパーツと割り切ってしまえば結構遊べる商品が揃っている。OCZ・代理店の ASK 共にサポートや初期不良交換対応は良いので信頼性を必要としない用途であれば選択肢の上位に来るだろう。
- SSD に関しては JMicron、Indilinx、SandForce 搭載製品を扱って来ており着実に地雷街道を邁進中。更に Indilinx を買収。PCI-E 拡張カード形状のものや独自規格"HSDL"対応のキワモノもある。基板は自社設計の場合が多く、初期のロットの製品はジャンパで修正が入っていたり後期のロットで PCB が変更されているケースも確認された。(RevoDrive)
SandForce との関係
- SandForce は OCZ に他のベンダーよりも多くの便宜を図っており、SandForce は OCZ にランダムアクセス性能が高い SF-1200 向けファームウェアを提供し Vertex 2 に搭載。また SF-1500 ベースでエンタープライズ向けの機能を削減した安価なコントローラーを OCZ に提供し、Vertex LE に搭載 (SandForce のロゴの代わりに OCZ ロゴのマーキング、出荷時は SF-1500 系用ファームウェアを搭載して出荷されたがアップデート用ファームウェアは Vertex 2 等と共通の SF-1200 系用のパフォーマンス CAP 無しのカスタムファームウェアである)。
- Anandtech の記事
- OCZ の SF-2500 ベースの Vertex 3 Pro/EX は RW4KB IOPS が 75,000 と SandForce が公開しているスペックより高く、Vertex 3 Max IOPS も同様である。SF-1200 同様カスタムファームウェアを使用している可能性がある。
- OCZ は新型コントローラーを搭載した製品を RC ファームウェアを搭載して一番にリリースする為 OCZ の SandForce 搭載 SSD は特にファームウェアアップデートが多く、特に初物は安定性を重視する人は買うべきではない。OCZ のフィードバックでファームウェアが少し改良された後に他のベンダーが SandForce 搭載 SSD をリリースする。しかし必ずしも OCZ 以外のベンダーのクライアント向け製品が安定しているとかバグが無いという訳ではない。
SF-1200 + 25nm
- OCZ は SF-1200 搭載の Vertex 2 等に当初は IMFT 34nm (32Gbit) を搭載していたが IMFT 25nm (64Gbit) を搭載したものを出荷 (型番に"E"が付くものの一部)、SandForce コントローラーのアーキテクチャ上の問題で (25nm の NAND フラッシュメモリ自体に問題があった訳ではなく、集積度が上がった為チップ枚数が減り並列アクセスが出来なくなった事と SandForce 独自の冗長化技術は集積度の高いチップを使うほど余計に予備領域を必要とする構造の為) 34nm 版に比べ性能・ユーザー領域共に低下し、その際十分な説明を行わなかったために各所から非難を浴びた。これを OCZ は黙殺せず、既に"E"の 25nm 版を購入したユーザーに 25nm のチップと 34nm のチップの差額を払えば 34nm (32Gbit) を搭載した従来型と交換する対応を取った。今後は型番末尾に使用している NAND フラッシュメモリの製造プロセスの数字を付加する事になっている。他のベンダーも 25nm のフラッシュと SF-1200 を組み合わせた製品をリリースしており、Vertex 2 の 25nm 同様にユーザー領域が減りパフォーマンスが低下しているものの、OCZ と異なり型番を明確に区別している場合が多い。
- OCZ’s 25nm Vertex 2 Performance Issues (OverClockers.com)
Z-Drive・VeloDrive・RevoDrive とは
- どれも PCI-E 拡張カード形状で SandForce 製 SSD コントローラーを複数搭載し内部で RAID 構成になっている SSD。
- Z-Drve /R2 /R3 は SSD コントローラーに SF-1565TA3-SBH、LSILOGIC 製 RAID コントローラを採用した PCI-Express x8 接続の製品。Z-Drive 第二世代の Z-Drive R2 シリーズはいずれも NAND が搭載された SO-DIMM 状の子基板が最大八枚本体のスロットに差し込まれており NAND フラッシュメモリの交換が可能な設計となっている。子基板の差し替えだけでパリエーション展開できる為かやたらと種類が多い。Z-Drive R3 シリーズはロープロファイル対応になった。
- VeloDrive は SF-1565 を四つ搭載した PCI-Express x8 接続の RAID 構成の SSD。詳細不明。
- Z-Drive R4 はロープロファイル形状でコントローラーが SandForce SF-2500 となる。メイン基板にコントローラーが二個、大容量版で追加されるサブ基板 にもコントローラーが二個搭載され最大で四台での RAID0 ボリュームを作成できる。SuperCap有り。
- RevoDrive /X2 は Z-Drive の廉価版の位置付けで SSD コントローラーに SF-1222TA3-SBH、RAID コントローラに PCI-X 接続の SiliconImage Sil3124、PCIe-to-PCIx ブリッジの PI7C9X130 を採用した PCI-E 1.1 x4 接続 のSSD。本来 PCI-X 用の RAID コントローラーをブリッジチップで PCIe に変換している為環境によっては正常に動作しない場合がある。後述の IBIS 共にマザーボード・BIOS・ドライバとの相性が激しい為動作確認リストを確認し、マザーボードの BIOS・チップセットドライバは最新のものを用意する事。
- いずれも RAID コントローラーと複数台分の SSD コントローラー・NAND フラッシュを実装しただけのお手軽設計品なので RAID アレイをばらせば複数の単体ドライブとして使用したり SecureErase やファームアップも可能。容量によってサブ基板が追加される。いずれも当然ながら RAID コントローラーのドライバをインストールする必要がある。
RevoDrive-B とは
HSDL(High Speed Data-Link)・IBIS とは
- これは PCI-E インターフェースそのもので、「PCI-E ドライバチップ を搭載した PCI-E 拡張カード(HSDL Adaptor Card)」と「PCIe to PCIx ブリッジ PI7C9X130 と SiliconImage Sil3124 RAID コントローラーを搭載した基板に更に 3.5 インチ SSD 用の基板を複数枚接続し 内部で RAID 状態になっている SSD モジュール(IBIS)」を miniSAS ケーブルで接続するかなり強引な規格の事で、PCI-E 形状の SSD がスロットを占有してしまう事から全然売れないという問題をクリアする為に OCZ によって考案された。形状こそ違うものの RevoDrive に近い構成の製品である。OCZ は主要なベンダにこの技術を提供する意向を示しているが追従するベンダは一つも無い。更にインターフェースカードと IBIS を光ファイバーで接続する Optical HSDL 、5.25"で 4TB の容量を持つ IBIS XL も開発中。
- 現在の IBIS (OCZ3HSD1IBS1-*) は RevoDrive 同様本来 PCI-X 用の RAID コントローラをブリッジチップで変換している為 RevoDrive 同様環境を選ぶ。
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