役立たずの「再生エアバッグ」2200個販売、17人を立件

 すでに1回使用し、再使用が不可能な自動車用エアバッグ約2200個を「正常に作動するよう再生した」とだまして販売し、約8億ウォン(約5300万円)を手にしていたグループが、相次いで警察に検挙された。ソウル地方警察庁の広域捜査隊は11日、K容疑者(41)ら17人を立件した、と発表した。

 K容疑者らは、1回使用し裂けたエアバッグを折りたたみ、裂けた部分を接着剤や石膏(せっこう)で修復した後、革を張り付け「再生エアバッグ」を作成した。だが、警察が自動車性能研究所に依頼して行った実験で、K容疑者らが作成したハンドル用エアバッグ11個のうち9個は全く作動せず、2個は作動したものの、十分とはいえない状況だった。

 警察によると、K容疑者らは2010年1月から昨年10月にかけ、犯行に及んでいたという。

 K容疑者らが作成した「再生エアバッグ」は、事故が発生した場合、衝撃を和らげるどころか、むしろ危険を増幅させる恐れがあることが分かった。再生の過程で使用した石膏などが飛び散る危険もある、と警察は説明した。エアバッグとしての役割を全く果たさず、むしろ運転者が負傷する可能性を増大させかねないというわけだ。

金城敏(キム・ソンミン)記者
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