2012年1月12日
JR大阪駅北側の再開発街区・うめきたの先行開発区域(7ヘクタール)に大阪市が設置を予定する産官学連携拠点「大阪オープン・イノベーション・ヴィレッジ」(OIV)について、橋下徹市長は12日、「そもそも論で判断せざるを得ない」と述べ、白紙から見直す考えを示した。同日午前の府市統合本部の会合で、松井一郎知事らメンバーから事業を疑問視する声が相次いでいた。
先行区域は高層ビル4棟で来春に開業予定。民間が運営する知的創造拠点「ナレッジキャピタル」や、オフィスや店舗なども入る。OIVはこれらと並ぶ先行区域の中核施設で、市が約5千平方メートルを借り、大阪大や京都大などの研究施設を誘致。市側が賃借料2億〜3億円、研究開発の支援費約3・5億円を負担する計画を策定。ロボット工学などの先端技術について企業と大学の共同研究を促進する目的を掲げていた。
統合本部の会合では、市の担当者が「オフィスや商業施設とは違う機能をめざす」と説明したが、メンバーから否定的な意見が相次いだ。