県が大分西高と大分豊府中・高の共用グラウンドにすることを検討している運転免許試験場跡地(大分市賀来南)
大分県と県教委は、運転免許試験場跡地(大分市賀来南)を、グラウンドが手狭で困っている大分西高校と大分豊府中学・高校(いずれも県立)の共用グラウンドにする方向で検討している。跡地は、行財政改革の一環で売却して歳入確保につなげる方針だったが、宅地や商業施設にするには条件が悪く、景気悪化で見通しが立っていない。両校から遠くない距離にあることから教育用への“方針転換”が浮上した。
跡地は約5万平方メートル。県有財産の利活用を進める中で「大型物件」として期待されていた。だが、宅地分譲や大型商業施設が立地する場合、排水施設の整備や周辺道路の拡幅に多額の投資が必要。県有財産経営室は「経済情勢が悪い中で売却は難しい」とみている。
一方、大分西は2003年の男女共学化、大分豊府は07年の中学校の併設で、新たな運動部ができたり、生徒数が増えて、グラウンドの狭さが深刻になっている。
県教委によると、大分西は一つのグラウンドをソフトボール、陸上、野球に吹奏楽などが使っている状態。校外のグラウンドも借りているが、野球部などが使う約4キロ離れた民間企業のグラウンドは来年1月までしか使えない。大分豊府は、野球部が中学は軟式、高校は硬式で、同じグラウンドでできないといった問題があり、近隣の市営グラウンドも借りている。跡地は大分西から約4キロ、大分豊府から約3キロの距離。硬式野球場とサッカー・ラグビー場を各1面設けてもまだ余裕があり、試験場時代の駐車場も活用できる。
ただ、グラウンドへの改修には建物の撤去や土の入れ替えなどで約3億円が必要。県は財源の工面も含めて詰めの調整をしている。
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