犯罪インフラ撲滅対策
あらゆる犯罪の根絶を目指して
「犯罪インフラ撲滅対策」の標語が決定しました
神奈川県警察では、犯罪の根を絶つ活動として「犯罪インフラ撲滅対策」に取り組み、全ての警察官が犯罪インフラ撲滅対策に対する意識と士気の高揚を図ることを目的として、全警察職員から標語を募集し、最優秀作品他2点を選定しました。
今後は、この標語を用いたキャンペーンや広報活動を展開し、安全で安心して暮らせる神奈川を目指して諸活動を推進します。
皆さんのご協力をお願いします。
最優秀作品
優秀作品
「犯罪インフラ」をご存知ですか?
振り込め詐欺、違法薬物密売事件、来日不良外国人による犯罪等、私たちの周りで発生している様々な犯罪において、犯行を助長し、又は容易にするため「犯罪インフラ」と呼ばれるものが利用されています。
皆さんが開発した技術、企業のサービス、金融、通信、社会制度といったものが、犯罪の手段や方法、犯人の生活基盤などとして悪用されているほか、国際化する犯罪にとどまらず、国内の組織犯罪、詐欺、窃盗、サイバー犯罪等のあらゆる犯罪の基盤となっています。
それらは、私たちが知らぬ間に犯罪に利用されている可能性があることから、犯罪に巻き込まれたり、犯罪に利用されないよう、これから、「犯罪インフラ」について説明したいと思います。
「犯罪インフラ」とは?
犯罪インフラとは、犯罪を助長し、又は容易にする基盤のことをいいます。
基盤そのものが合法なものであっても、犯罪に悪用されている状態にあれば、これも犯罪インフラとなります。
例えば、振り込め詐欺事件の犯人が、被害者に電話をかけたり、共犯者との連絡に使用した携帯電話、偽りの身分を装うための偽・変造された各種身分証明書、違法薬物の密売に利用されたインターネットの掲示板や宅配サービスなど様々なものが犯罪インフラとなります。
神奈川県警の取組
神奈川県警では、これまで、個別の犯罪分野に着目して、繁華街・歓楽街対策、振り込め詐欺対策、グローバル化対策を推進してきましたが、犯罪インフラが治安に対する重大な脅威となっている今日、犯罪インフラ対策は、警察組織を挙げて取り組むべき根源的な犯罪対策として捉え、本年4月1日付けで、警察本部に「神奈川県警察犯罪インフラ撲滅対策推進本部」を設置するとともに、県下各警察署においても「警察署犯罪インフラ撲滅対策推進本部」を設置し、諸対策を推進中です。
犯罪インフラの具体例
知らぬ間に利用されていた
「アパートがアジトに使われていた」
知人に貸したはずのアパートに見知らぬ外国人が数人で住み、不良外国人のアジトとして使われていた。
「養子縁組をした人が携帯電話を詐取していた」
友人に頼まれ、身寄りのない人を子供とする養子縁組をしたが、この人は、電話会社から携帯電話を騙し取るために、名前を変更するだけの目的で養子縁組をしていた。
「隣の家は地下銀行だった」
日本人名の表札があるマンションに外国人が多数出入りしていたが、このマンションは不良外国人の地下銀行(無免許銀行)として使われていた。
「いわゆる闇サイトを利用し就活していた」
安易にインターネットの闇のコミュニティサイトで職探しをして、犯罪の片棒を担がされてしまった。
「畑が盗難車の置き場になっていた」
家庭菜園用に畑を貸したところ、数か月後、畑に高い鉄塀が設置され、中の様子が分からなくなった。後日、警察官から、盗難車の置き場(ヤード)として使われていたことを知らされ、犯罪に利用されたことに気付いた。
お願い
情報をお寄せください
- 頻繁に姓を変えている人がいる。
- 不審な外国人が、薬のようなものを、薬局でもない場所に買いに来ている。
- 不審な外国人が、多数アパートなどに出入りしたり、集まっている。
- 大勢の不審な外国人が、働いている会社等がある。
- 朝夕、不審な外国人を送迎している車がある。
- 高い塀等で周りを囲み、不審な外国人が出入りしたり、多数の車の出入りがある。 etc.
怪しいな、と思ったら最寄りの警察署、又は下記へ連絡をお願いします。
「犯罪インフラ」は、日々変化する社会の中で、新たな技術、サービス、制度等社会の急速な変化に対応しながら、社会の中に根深く張り巡らされているのが現状です。
例えば、雑草は、目に見える地表部分をいくら刈り取っても、地中に張り巡らされた根の部分が残っていれば、また生えてきます。いくら犯罪を検挙しても、その根底にある犯罪インフラを解体等しなければ同種の犯罪が繰り返されることになります。
犯罪インフラの撲滅は、警察だけの対策では到底なし得ず、関係行政機関、自治体、民間企業等との連携に加え、県民の皆様のご理解とご協力が不可欠です。是非、皆様のご協力をお願いします。