12日午前６時ごろ、広島市中区堺町２丁目の広島電鉄土橋電停南側で、江波発横川駅行きの路面電車が走行中、送電線が切れた。広電によると、運転士が火花が散るような音を聞き、下車して確認したという。広電は紙屋町西―西広島、横川駅―江波、横川駅―広電前の３区間計５路線で上下線とも運転を見合わせた。

　同社によると、作業員約10人が復旧作業に当たり、約２時間半後に運転を再開。上下数十本が運休、広島駅発宮島口行き１本が約２時間半遅れ、約９千人に影響が出た。

　送電線の高さは約２・５メートル。切断されると、電車に電力を送れなくなり、走行不能になるという。垂れ下がった送電線に、列車のパンダグラフが引っかかって切断された可能性があるという。

【写真説明】土橋電停付近で、切れて垂れ下がった送電線を確認する広島電鉄の職員（１２日午前７時２０分、広島市中区）