長田センターブログ - 最新エントリー
早朝福島に行って、8時半に仙台若林区の七郷中央公園仮設住宅でラジオ体操して、周辺に挨拶を交わし、10時に石巻に行って、午後福島にまた行って夜帰る・・・。あるいは今日は福島、明日は石巻、明後日は宮城と福島・・・。軽トラでの移動は全く苦にはならないのですが、ドラえもんの「どこでもドア」が本当に欲しいと思えてきました。移動時間が限りなくもったいない気が時々してきます。毎日福島に入っている状況が当たり前のようにあるので、福島の地元紙を持ってきて欲しいとか南相馬市に今から行ってほしいとか普通に言われてしまいます。福島に入っていないときに限って要請があるというのも面白いなぁと思う反面、最近移動中渋滞なく目的地に早く着くための現実的ではない方法をあれこれ考えています。そうすると時間は同じでも、短い移動時間に感じてしまうから不思議です。不思議ですがあまり意識を飛ばして移動するのは危険ですので、現実に意識を戻す呪文のようになっているのが「あ~、どこでもドアがほしい」です。
あまりの強風で瓦礫の仮置き場に設置されていたフェンスが倒れたり、宮城県でも4400戸が停電したりした。昨日は強風で車がグラグラ揺れていました。明日の石巻に行くための準備をするために今日は仙台を移動しています。石巻だけでなく宮城も福島もほとんど誰も来ない仮設住宅があるのでしょうが、ほとんど情報が入ってきません。福島はまだマスコミにも取り上げられたりしてほとんどの仮設住宅や民間借り上げ住宅に市町村の職員や民生が対応したりもしていますが、石巻市や気仙沼市ではほとんど対応できていないところの声を、たまたまではありますが聞くことが出来ました。あとは継続的に形になるまでかかわりつつ、エマオ石巻の働きとしてつなげていくことが出来ればと思います。
なんか職場見学されている気分で1日が過ぎましたが、息子には現実を見てもらえたと思います。
今日から次男が仙台入りします。日曜日は石巻栄光教会の礼拝に出席し、月曜日は内勤、火曜~木曜日までワークをさせていただくことになります。なんだかバタバタしながら働いていただくことになります。
昨日は相馬市も南相馬市もガイガーカウンターのアラームが鳴りませんでした。原町駅前で0.22、南相馬市役所前で0.21マイクロシーベルト/時となっていて、洗濯物を外に干したり、ベビーカーを押しながら散歩している若い夫婦の姿を見かけました。町並みも店が再開されている所が増えてきています。ドライブイン花園で昼食を取ってから飯舘村に向かって走っていくと、原町区の信田沢から急にアラームが鳴り始め、徐々に飯舘村に近づくにつれて数値が高くなってきています。新聞などでは2.0マイクロシーベルト前後で報告されていますが、飯舘村のいたるところで2.6マイクロシーベルトを越えています。飯舘村に近づくにつれ、洗濯物が室内に干されていて、人が歩いていません。時折飯舘村方面から車が通過していくぐらいです。飯舘村に入ってすぐに山田電子工業の建物に電気がついていて、車が何台も止まっています。営業しているのでしょう。車を止めて数値を計ると2.88マイクロシーベルト/時でした。飯舘村役場の下に当たる田畑は10月には荒れ放題だったのですが、いまは刈り取られています。でも刈り取られた雑草などは集められることもなく田畑に細かくされて敷かれています。少し高台から飯舘村を見ると、周辺は紅葉といわれていますが、飯舘村の中は茶色の世界です。常緑樹も茶色に染められていくのではないかという怖さがあります。見事な紅葉ではなく茶色というのが、もうここには住めませんと自然が教えてくれているようです。足元の数値を計ると4.27マイクロシーベルト/時。本当は家屋の雨どいなどを測定したかったのですが、警察の巡回や見守り隊の巡回が多くて、一時停止しただけでも前後に車が止まるぐらいです。紅葉がきれいと思えなかったのは、柿の木も同じです。少し遠目から観ると丸いオレンジの花が咲いているように見える柿の実は、順番に実が落とされて木の根元に山積みにされています。食べることのできない収穫物に対する想いが丁寧に根元に山積みされた形に表しているかのようでした。