避難で踏切通行 ルール検討へ
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避難で踏切通行 ルール検討へ

1月9日 7時1分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東日本大震災の当日、停電などで遮断された踏切が、津波警報で避難する人の障害になったことから、国土交通省は、災害のときの避難に限って、遮断された踏切を渡る特別なルールが作れないか、全国の鉄道会社を集めて、今月から検討を始めることになりました。

東日本大震災では、大津波警報で多くの人が海沿いから避難する際、踏切が停電などの影響で閉まったままになり、避難の障害になるという課題が明らかになりました。踏切は、制御方式によって違いますが、停電などで列車の位置が検知できなくなると、安全のために非常電源で遮断機が下りる仕組みになっていて、この安全のためのシステムが災いした形になりました。今後、線路を内陸に敷き直すところでは、踏切ではなく立体交差にすることを決めた自治体もありますが、全国の海沿いを走る鉄道でも、同じ問題が起きるおそれがあります。このため、国土交通省は、災害のときに限って、遮断された踏切を渡る特別なルールが作れないか、今月から全国の鉄道会社を集めて、検討を始めることを決めました。具体的には、災害で列車が停止していることが確認できれば、地域の防災無線を使って、踏切を渡っても大丈夫なことを伝える方法や、津波や火山などの災害のときは、列車が来ないことを十分に確認したうえで渡るように記した看板を立てる方法などを、検討するということです。国土交通省は「鉄道側の安全を確保しつつ、避難の妨げにならない方法を考えたい」と話しています。